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不安な子の気持ちを教師の自己紹介で少しでも和らげたい―前の記事からの続きです

 初めの5分間で、間接的・具体的に、新担任の自己紹介をし、教育方針を示し、学級のルールを説明し、翌日からの生活の仕方の指針を明示しました。でも、きっと息苦しさを感じ始めた子もいるはずです。

 そこで、こんな「実質的」な自己紹介を。
 当然、名前を伝える必要があるので、それも同時にやってしまおうと、大変ベタではありますが、名前に「担任紹介」を折り込みました。もし、「いしころ」でやるのなら[予め画用紙に、名前と、伝えたい内容(目隠しをしておいて順々に剥がしていきます。)を書いておいた物をやおら取り出して])、

…一人一人のいところをっぱい見つけることが大好きな先生です。

…今、「このクラスで大丈夫かな」「新しい学年がんぱいだな」と、思っている子もいるでしょう。安心してください。先生が「お助けマン」に変身して必ず支えます!(そう言いながら、用意しておいた「変身キット:マントとお面など」をすばやく装着!)

…みんながよこぶような楽しいことを一杯する一年間にしたいです。

…でも、おる時もあります。それは、人の心を傷つけたり、誰かをいじめたりする人がいたときです。いじめは、絶対に許しません!(ここだけは真剣に、強く、厳しく!)
 
 例えば、こんな感じです。ちなみに、学級開きの時に、「いじめは絶対に許しません。もし、前の学年で誰かをいじめたことがあるという人がいたら、これまでのことは許します。今後は、絶対にいけません。」と、断固としていじめを許さないと宣言する方法を、私は若い頃にあの向山洋一氏から学びました。それ以来、毎年必ず行ってきました。
 
 さて、「必ず助ける!」と宣言してしまいました。この1年間は絶対にどの子も支えなくてはなりません。「楽しいことを一杯する」とも言いました。あれこれ計画を立てなくてはいけません。そして、「いじめは許さない」と告げました。教師が子供をいじめるなど、絶対にありえません。教師と子供の関係は、言葉や形を変えても必ず非対称的なものです。「ファシリテーター」などと言っても、その関係性は変えられません。ですから、せめて「正統的周辺参加論」における「徒弟制」の意味での「大人」でありたいのです。
 
 ですから、学習や生活も、一人一人が「やってみたい」「やってみたらこういうよさがあった」「だから、もう少しやってみようかな」と、思えるものをデザインしたいと思っていました。そこで次は、新学年の学習内容や行事などの「ちょっぴり紹介」です。1年間の見通しをもたせます。もし、教科書の配付をこの日に行うなら、それを使うチャンスにもなります(時間は+15分必要ですが)。「面白そう〰」「楽しみ〰」というつぶやきが聞こえてきたら嬉しいですね。
 
 そんな時に私は、しばしば厚紙を使って、紙芝居くらいの大きさで開閉する仕組みの「扉」を用いました。扉には「◯年生」と描いておき、「ギィ〰」と開けて顔を出してから、「新学年紹介」をしたものです。


ここまででおよそ20分。残り時間はあと10分になりました。

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