バイト先の書店。年内の雑誌・書籍の納品は昨日で終わり。今日はたまった新刊案内とか注文書を整理できてよかったです。
「MOE」2023年2月号では「絵本屋さん大賞」が発表に。

『さかなくん』が上位に入っていてうれしい。水のなかで暮らしているさかなくんが、水の入った金魚鉢みたいなヘルメットをかぶって、陸上の小学校に通う話。色鉛筆と水彩で描かれた絵がとてもいいんです。ひとり部屋で〈むっすり〉しているさかなくんの後ろ姿がかわいくて。友達が家を訪ねてくる場面も、水の深さが感じられて好きです。

作者のしおたにまみこさんのインタビューもおもしろかった。〈プールのような家って素敵だな〉というところから着想したとか、〈昔の絵本はジェンダーが固定されているなと感じるものが多くて、それはいやだなという気持ちはありますね〉と語っているくだりとか。

広松由希子さんによる注目絵本のまとめ記事を読んで、自分用に何冊か注文しました。ただでさえ読まなきゃいけない本がたくさんあるのに、絵本にまで手を出してどうするんだ、と思いつつ。

絵本といえば、最近読んだ『パライパンマンマ』もよかったです。2021年ボローニャ・ラガッツィ賞を受賞したという韓国絵本の邦訳。意味はわからないがおもしろい響きのタイトル。全体的に淡い色合いが美しい。火ですら柔らかい。黒いとんがり帽をかぶった小さなマシュマロンも、大きなモジャモジャ（垂れ耳！）もかわいいけど、未知との遭遇にパニックを起こして攻撃的になる者たちを描いた話でもあります。