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ひなまつりの間違い探し

3月3日は年中行事「ひなまつり(雛祭り)」です。
そして「ひなまつり」と言えば、童謡『うれしいひなまつり』でしょう。
この時期になると自然に脳内再生されるのは私だけではないはず。

そんなお馴染みの曲である『うれしいひなまつり』の歌詞にはいくつか間違いがあると言われています。

あかりをつけましょ ぼんぼりに
お花をあげましょ 桃の花
五人ばやしの 笛太鼓
今日はたのしい ひなまつり

お内裏様(だいりさま)と おひな様
二人ならんで すまし顔
お嫁にいらした 姉様に
よく似た官女の 白い顔

金のびょうぶに うつる灯(ひ)を
かすかにゆする 春の風
すこし白酒 めされたか
あかいお顔の 右大臣

着物をきかえて 帯しめて
今日はわたしも はれ姿
春のやよいの このよき日
なによりうれしい ひなまつり

童謡『うれしいひなまつり』

どこだかわかりますか?
それではシンキングタイムスタート!

はい、終了!
それでは解説いたします。

まず一つ目のポイントは「お内裏様と おひな様 二人ならんで すまし顔」という箇所。
そもそも雛段飾りは天皇皇后両陛下の結婚の儀を表しているものであり、そして「内裏」とは天皇陛下の住む御殿である皇居のことです。
となれば「お内裏様」と言ってしまうと、天皇皇后両陛下を指し「天皇皇后+おひな様」の計3人がこの場にいることになってしまいます。

さらに、ただ「おひな様」と言った場合は「男雛・女雛」の両方を指すので、「おひな様」を「女雛」のみの意味として言うのは間違いだそうです。

二つ目のポイントは「あかいお顔の 右大臣」です。
ひな壇を見た時に、向かって右側の人形の顔が赤く見えるから勘違いしたと思われます。
正確には、雛段飾りの左右はお内裏様から見た左右に従って配置されており、見ている人間側から眺める左右とは逆になるので、正しい歌詞は「あかいお顔の左大臣」となります。

以上が、作詞を担当した「サトウハチロー」さんも認めた間違いポイントです。ご本人もよほど気にしていたのか、晩年までこの曲を嫌っていたという逸話があります。
現在だと、炎上からの謝罪・修正で解決しそうな問題ですが時代がそれを許さなかったのでしょうか。
さすがに今更正しい歌詞に直すことは……難しいですよね。違和感しかありません。

”春のやよいの このよき日”になんて無粋な記事をと、ちょっと思わなくはないですがこの話題を見つけてしまった以上書かずにはいられませんでした。1ナノメートルぐらいは後悔してますのでお許しください。

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