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12 大山花の初恋 初恋は人生に一度だけだ。幸薄く、若くしてこの世を去ろうとも、100歳を…
11 護身とは 横一列に整列した一番端に座りながら、ヒナコとさくらの二人は笑いをこらえる…
10 正面打ち一ケ条抑え 「技、はじまります。見ててください」 春名の声に、道場中央を見…
9 構え 「日曜の朝からさくらがお出かけなんて珍しいわね」 「なんだデートか?」 「ジャー…
8 一歩目 はじめの一歩を踏み出すのに、どうしてこんなにためらうのだろう。前に進みたい…
7 合気道 剣道 夜桜 靴下では滑って転んでしまいそうなくらい、ツルツルの木の階段をヒ…
6 合気道 二階から拍手と歓声が聞こえた。 サヤカの舞と、しだれ桜と、乱舞する花びらと。 道場隅の畳の上で、さくらもヒナコもしばし動けないでいた。 サヤカの両の手のひらから飛んでいった花びら。柔らかく舞う一連の流れのなかで、サヤカはいとも自然に、花びらをキャッチしたのだろう。 「こんなすごい桜見たの、はじめて」 ヒナコは目を大きくし、放心したようにつぶやく。 「本当だね」 さくらの目から涙がこぼれた。 「桜木高校の桜が一番いい」 幼いころから何度も聞いた祖母と
5 桜演舞 「お花見終わっちゃった」 制服に着替えたさくらは、だれもいなくなった桜の木を…
4 私は強い 高遠彩 テニスをやったのははじめてではない。小学生の夏休み、おじいちゃん…
3 高野文子の書 「個人情報ゲットしました」 桜の下に戻りながら、一仕事終えた高野文子が…
2 角田秀一の写真 藤原千明の春風 風を待っていた。 テニスコートが見渡せる、満開の桜…
1 伝説の桜 仙道さくら 自分の名前と同じだからだろうか。桜の花、桜の季節に、涙がでる…
プロローグ 黙想 すでに十分締まっている真新しい黒帯を、今一度ギュッと締め、見るとはな…