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とり刺し3種盛り この味と鮮度で550円 立呑み やきとり 大富豪(大阪 梅田)

鳥刺しはなんと言っても鮮度が命です。

絶品のとり刺しを紹介するにあたって、冒頭にあえて次のような情報をリンクしておきます。

鶏肉の生食による食中毒の事件が発生しており、その危険性が指摘されている[2]。 畜産生物科学安全研究所では「鶏肉は新鮮でも菌が付着していることがある。基本的に生食は避けるべきだ」と指摘[2]しているものの厚生労働省は規制をしておらず、鶏刺しによる食中毒事件が毎年500件発生している[2]。これらの状況から厚労省審議会が規制検討をしている。[3]

鶏の消化器官にはカンピロバクターなど食中毒の原因となる細菌が生息する。食肉加工作業において鶏肉に付着してしまう菌や、豚や牛より鶏の臓器が小さいことから除去が難しく、新鮮な鶏肉においてもカンピロバクターが検出されることがある。 他の獣肉を含めた生食例が多いことなどから 「鶏肉は充分な加熱処理を施す調理が必要」との警告が出されている[4][5][6][7]。

なお、鶏肉における生食用の衛生基準は存在しないため[5]、流通しているのは本来、全て加熱用である[8][注 3]。

Wikipedia 鳥刺し より

最初に水を指すようなWikiを紹介したのは、鳥刺しは自己責任でということではありません。生肉を食らうという大切な食文化を守る必要があると思うからです。生モノですから当然ながらいろいろな細菌がいます。我々の体がそれをちゃんと消化してくれるわけですが、提供者側がしっかりと管理を行った上で供していたとしても、一定の確率で細菌の種類や数、食べる人の体調や体質などによっては食中毒になるケースもあります。

実際に私の身内には、日本の生牡蠣は平気なのに大西洋産のものは全く受け付けない者がいます。ちゃんと調べたところ、なんでも大西洋の牡蠣に生息している細菌を消化する酵素を生まれつき持っていないことがわかったそうです。単純に鮮度だけの問題とは限らないということです。気になる方は加熱したものを食べればいいと思います。



お店の名前は「立呑み やきとり 大富豪」です。立呑みと称していますが実際には座ることができます。もしかすると混雑してくると立呑みになるのかもしれません。こちらの3種盛りは鳥たたき、肝、胸たたき、こころと実際は4種です。部位については詳しくありませんが、左側の別盛りは刺し身扱いのではないということなのかもしれません。

ツヤツヤの鳥刺したち
肝の美しさといったら・・・・もう絶句です

4種全てがこの上なく絶品です。特におすすめなのが肝、レバ刺しです。まずはこの本命のレバ刺しをそのままいただきましょう。甘いです。ぷりぷりです。レバーは加熱すると血の味がするように私は感じるのですが、ここではそれが全くありません。次に添えられているごま油をたっぷりとつけてみます。このごま油がレバーに最高にマッチします。

ごま油にはおろしにんにくが入っていますが、あえてごま油だけで行くのが2切れ目の鉄則です。ごま油自体が美味いと言うより、レバーに抜群に合うようなものが選択されています。肝レバーの甘みとごま油の甘みと滑らかさが絡み合って口の中でとろけます。お店の人は本当によくわかっているようで、ごま油とにんにくは元々混ぜてはありません。

なので3切れ目に初めてにんにくを混ぜていただきます。ちょっとにんにくの風味が立ってくるので、好みに応じて無理ににんにくを混ぜなくてもいいと思います。私3回目の訪問にして敢えてにんにくは使わなくてもいいかなと気が付きました。もちろんそこはお好みで。

ここまでの過程は決して味変ではありません。より素材の味を活かすための道のりなのです。こうすることでいつでも最初のプロセスに戻ることができます。

別のタイミングでも鳥刺しを

さて、ここでネギを忘れるわけにはいきません。関東では白ネギを好みますが、薬味は絶対に青ネギです。別に九条ネギのような高級品を使う必要はありません。あくまでも薬味なので苦さで勝負です。先程のプロセスに適宜青ネギを用いてください。むしろ甘さが引き立つのがわかると思います。薬味にはわさびと生姜も添えられています。表面が白いものにはわさびが、赤いものには生姜が合うように思うので、お好みで使い分けてもいいと思います。

鳥刺しを食べたことはこれまでに数え切れないくらい何度もあります。私の住んでいるすぐ近くにはかなり美味い鳥料理の店がありますが、そこではこれに近いものを1800円で供しています。価格もさることながら、大富豪のほうが遥か上を行っています。全ては鮮度がもたらす故なのではないかと思います。店の奥で鶏を絞めているんじゃないかと本気で思うくらいです。ネットで調べると、こちらは鶏肉屋さんが経営しているという情報を見かけたので納得です。

忘れていましたが大富豪さんは焼き鳥店です。焼き鳥はもちろん、どのメニューも鳥刺しにひとつも負けない内容と金額です。

また面白いのは注文方法です。最初のオーダーは店員さんが聞いてくれます。2回目からはテーブルにあるQRコードを読み込んで自分のスマホから注文をします。支払いはスマホからこそできませんが、PayPayにも対応しています。カードは使えないように思います。最近のせんべろは進化しています。

紙だけどポイントカードもあります


大富豪さんは現在3店舗あるようです。私が関西に行くたびに3回も通って行っているのは友人に一緒に初めて行った大阪駅前第2ビル、通称2ビルのお店です。他には4ビルと天六にもあるようです。大阪駅前ビルには第1から第4まであって、B1FとB2Fに飲食店が集積しています。

どのビルもどのフロアも似たような呑み屋が立ち並ぶ景色なので、行かれるときはビル名と階数を確認してから行かないといつまで経ってもたどり着けませんので注意してください。各フロアにはフロアマップがありますがそのマップを見つけることが最初の関門だったりします。たぶん3店舗どのお店でも内容は変わらないのではないかと思います。

大阪駅前ビルはどのビルにもいわゆるせんべろ的な素敵な呑み屋さんがものすごい数あります。東京のせんべろとは違って本当に1000円いくことなく十二分に楽しめます。例を出すと生ビール(発泡酒ではない)は199円が基本で、お店によってはハッピーアワーでなんど99円で出す店があります。サワー類は同額かもうちょっと安いです。瓶ビールは赤星がなんと380円です。3軒くらいハシゴするのがここでの流儀です。

大富豪さんの本店?はB級グルメの聖地である天六(天満六丁目)にあるようです。それにしてもやはり関西の食のレベルの高さにはひたすら脱帽です。


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