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期待値ゼロで出会える喜び

「どすこいみいちゃんパンやさんを見に行きましょ~^^」

先日から姉が私に話しかけてきていた。

パン屋さん?名前狙い過ぎているし、
興味ないし、めんどくさい

「今日は本屋さんに
どすこいみいちゃんパンやさんを見に行きましょ~^^」

どうやら「どすこいみいちゃん」とは本のようだ。

どうせラクガキみたいなエッセイ本なんじゃないのか。
本当にめんどくさい
行きたくない・・・が

まあ、ほかの本も見たいし行ってもいいか。
しっかし興味ないし、煩わしいな・・・

*
*
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「あった!どすこいみいちゃんパンやさん!^^」
その本は紀伊国屋の特設コーナーに置かれていた。

その本は・・・
町田尚子先生の絵本だった!!

町田尚子先生は猫作家業界の中でも
とりわけ猫が描けていると評判の人気作家で
私も大好きである。

私は嬉しくなってほんの周りを3周した。
せっかくだから立ち読みはしたくなかった。
表紙を眺めて、楽しみは今度に取っておくことにした。

情報化社会ではネタバレなしで出会うことすら難しい。
勝手に流れてくるのだ。

どすこいみいちゃんパンやさんは
突然舞い降りてきて
私を幸せにした。

これを僥倖という他にない。

おしまい。





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