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アメリカ人から見ると日本のオタク的社会がそのままファンタジーの世界なのかもしれません

ジャポニズムの流れに興味があり、それ関連の本をあれこれ読みあさってました。印象派の絵に影響を与えた、という話から始まる一連の流れも面白いのですが、読み物としてはこの現代版ジャポニズムの本のほうが自分の興味にはフィットしました。

言い換えれば海外目線からの「日本オタク史」のような本なんですが、たぶん日本人が書くよりもずっと日本のポップカルチャーの系譜が理解できます。それこそブリキのおもちゃの輸出にはじまり、ゲーム・かわいい文化・アニメ・音楽など様々な分野でなぜ日本が「ちょっと変だけど、なんかすごい」だったのか、をざっと理解できる本でした。

1973年生まれのアメリカ人である彼の「日本は経済的に破綻し1900年代に、文化的には世界への発信力を爆発的に高め、希望と夢を地球上に撒き散らした」という文脈に納得するのは、96年から暮らしていたアメリカでの日本のアニメ・漫画・ゲームの人気をリアルに体感していたからでしょうね。(なんで、AKIRAや攻殻機動隊こんなに人気なの?とかとか。)

特に2000年前後の日本は携帯電話は世界トップクラス、面白いゲームやアニメはだいたい日本発、さらに言えば「たまごっち」のような不思議ゲームとそのキャラが亡くなると葬儀が行われる・・など遠い異国に断片的に入ってくる情報はまさに未来感がありました。その延長線上にいまの日本がないことが不思議でたまらないんですよね。

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新ジャポニズム産業史 1945-2020(マット・アルト、2021年、日経BP)

【本日の朝食】

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クロワッサン、鶏肉のテリーヌ・じゃがいもソテー・紫キャベツのソテーにて

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