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いかに仲介を安くするかを考える

音楽を仕事をする以上、クライアントとの相談はほとんど避けられようがありません。それを代行して演奏だけに集中させてくれるのが仲介業者。

なので仲介業者が自分たちと同じかそれ以上のお金をとっても、それはごく普通のことであり、会社運営のためであり、極端な例でなければ文句を言うことは論外だと思います。


僕も仲介業もやっている

演奏家 兼 仲介業。東京の派遣業者のサイトを見ると、意外と代表取締役が演奏家・・・なんてことがちらほらあります。

そう、ノウハウはさておき、仲介業は言ってしまえばだれでも個人事業主として、会社として立ち上げられることなんです。

ただ僕も何年もやってきて、やはり1件1件を1人で懇切丁寧にやり続けることはちょっと難しくなってきました。ただの連絡だけでも1件の演奏の仕事で20~40通くらいのメールのやり取りをします。

演奏のほかに費やす時間が果てしない、というわけです。

ヒマならいいんですが、残念ながら育児と演奏活動と創作で一日が24時間では足りません。そして仲介業者のような金額を設定すると、途端に依頼がなくなります。

クライアントは同時にほかの業者に見積もりを出しているんです。


お金持ちはいくらでも払うか?

世の中、貧富の差が拡大して、金持ちが僕たち演奏家に多大なお金を払うかと思えば、そんなことは一切ありません。たとえば僕が相当なお金持ちだったら、超一流を派遣します。

知ってますか?
本物のお金持ちほどケチなんです。
ネットも普及し簡単に「底値」を調べられることができるので、ただただパーティで演奏してほしいという依頼だと、「本当に経験も実力もない若い女性の奏者でよいから安くして」
という話にもなります。


奏者のギャラを減らす!?

そうはいきません。それは奏者からの信頼を一気に失い、一緒に演奏する仲間がいなくなることをさします。彼ら(僕ら)への謝礼は最低限出すというのが絶対。かといって、仲介の仕事の時間は多大なる負担です。

さあどうする。


・・・


「仲介の時間を減らす」

これしかないなと、今は考えています。

結婚式の演奏のほとんどは、形式にのっとったもの。
形式とは、式の進行であり、曲の傾向であり、演奏のスタイルであり。

これをほとんどめちゃくちゃ細かく細かく書いてもらえれば、
仲介の時間はほとんどいりません。


例えば弦楽四重奏で100000円の依頼

この中にで大体仲介料として10000~20000円いただきます。

「高い!」という人、まさかいませんよね?
業者なら20000~40000は最低とります。編成が大きくなると手配や現場も大変です。奏者の手配、楽譜の手配および簡単なアレンジ、会場の手配と確認、リハーサルの手配、クライアントとの実際の面談など、いつもの事務の時間を考えると20000円でも足りないことがあります。

これをほとんどOFFにできれば、安くできます。

ただしお客さんの中には心配な方もいるので、ちょっと予算的に高いけど実際にあってきちんと決めるコースも用意します。そうすれば、

客「安い!ホントにこの値段でいいの!?」
僕「ええ、ただし、この形式でやって、
   ほかの雑務をすべてお客様でお願いします。」


大手企業の会社員

会社の社員さんは事務業にたけてます。そりゃあもう、僕なんかに比べれば月とすっぽんです。音楽派遣で彼らに足りないのは演奏に対する外的な知識と経験です。なので派遣サイトでは彼らを教育するようなつもりで細かく記載し、準備してもらうもの、会場で確認を撮ってもらうものなどを記載し、責任を持たせる。

そういうサイトにつくりかえようかなと、今考えています。

これまでもいっぱい演奏依頼をいただいているので、さらなる「安さ」を売りにすれば、もうすこしこの不況を打破できるんじゃないかな、、、

なんて思っています。


一応言っておきますが、演奏は安くない。

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