業務改善をする(テコ入れする)ポイントは相場が決まってます

業務改善の支援をちょいちょいしている中で、大体テコ入れする箇所なんて決まってるよなっていう気がしてきたので、まとめとく。

ペーパーレス化による転記撲滅

紙媒体でやってきた情報は、何らかの形でソフトウェアに取り込む会社がほとんど。そのため、紙の情報を人間が目視して手で入力する工程が発生する。転記と呼ぶ。これが地味に面倒。

ペーパーレス化の本当の狙いは、紙をPDFにすることじゃなくて、紙媒体で表現したデータをそのままソフトウェアに連携すること。連携プログラムだけでいい場合もあれば、入力画面がないから必要なので何かしらのシステムが必要になる。

システム間同士の転記が必要になるケースも多いハズ。特にエンプラでは。連携用のアダプタだったりiPaaSなりをやることになりそう。

モバイル活用

クラウド全盛の時代なので、大抵のシステムはHTTPSでアクセスできるようになっていると思われる。そのため、社内システムにスマホ・タブレット等でログインして操作できるだけで随分違うこともある。営業マンの商談ツールとして使ったり、経費精算したり、在庫の確認等。

現場に出向かないと仕事にならないようなサービスの場合、特にモバイル活用を考えるべき。施工、清掃、工事、介護、飲食、運送のような業種が典型例。この人達は、机に座っている時間がまず取れない。立ち仕事で、現場を目まぐるしく動きながら成果を出している。

そんな人達に必要なのは、ポンポンポーンとタップUIで仕事の報告ができるアプリだと思う。

バッドノウハウのあぶり出し

この取引先はXXだから、この注文の処理はYYで、ここは予約分と一緒で、どこそこはカラバリが全部揃わないと... みたいな個別の事情が色々でてくる。取引先が増えるとね。非定型な仕事が良くも悪くも増える。

そういうのが出てくると、業務を長くやっている人がミスを少なくするために自分なりのルール・やり方などを整備する。その結果、属人化が進んでしまい、「生産性は全然高くないけども、目の前の仕事をやっつける問題解決のために必要になるノウハウ」が貯まる。これをバッドノウハウと私は呼んでいる。

バッドノウハウは「ノウハウ」には違いないから、尊重しないといけない。ノウハウを生み出せる力がある人が、その環境でベストエフォートを行った結果なので。

かといって、属人化が促進するデメリットは無視できない。ルールと手順を整備するとリノベの形が見えるはずなので、属人化を最低限にして、みんなで進めていくのが業務改善のあるべき姿。こういう案件をやらせてもらえると、ほんま楽しい。

大抵の場合、バッドノウハウの行き先はExcelか煩雑な紙媒体かのどちらかにしわ寄せされる。ルール化できていない作業をやっているから、まず自分の頭を整理して、その内容を自由に定義できるフォーマットに落とし込むことが求められる。なので、必然的にExcelに帰結する。Excelでできない場合は、紙が積まれることになる。

要求を定義する力がどうしても必要

「XXに関するIT(システム・アプリ)みたいなのって、いくらするんですか?」っていう相談が多く、最近は「選択肢は色々ありますが、とりあえず100万は用意してください。ホントに導入考えてるなら、どういう辛みを解決したいか、殴り書きでいいんでメールして。」と伝えて終わりにして、2週間後ぐらいにもう1回連絡して、何もなければおーしまい。

解決策を提示できる力を持っている人(技術やプロダクトでも同義)と出会っても、解決したい問題を要求として公開する準備ができていないと、その出会いの意味が薄くなる。それを防ぐのが僕の仕事でもある。

Why→How→Whatの順番で考えず、Whatから入ってしまうのは、世の常だと思います。Whatを並べた所で自分たちのHow/ToBeがぼんやりしてると、選ぶ力がつかない。事例を見て「あ、これや」って思えるのも、自分たちなりの目指すHowがイメージできたから。

要求を伝えるって、これね、やってみるとすげー難しいのよ。自分たちの課題って言葉にするの、かなり難しいの。自社でWebサイトを作ってもらおうと思った時、発注者の要求が大事だってあんだけいっといて、なかなかうまく伝えられなかった。

尻切れトンボ感あるけど、いったんここまで。

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