私はものすごく恋愛脳で、好きな人がいると常にその人のことが頭にあったり、その人以外との交友関係が面倒くさくなってしまったりします。
　それから、『異性に好かれたい！』という気持ちもすごく強いので、実はサークルの姫（笑）状態に憧れがあったりもします。
　けれどそういう男好きな自分を認めたくなく、普段はついつい隠そうとしてしまいます。

　例えば、何かグループで遊ぶ時は、自分以外ほぼ男性、という比率にならないように人を呼んだり、意識的に「女性会」の予定を入れたり、女性らしさを全面に押し出したファッションは控えたり（ちょっとした露出や透け感があるもの、レース・フリル・花柄の服やピンクメインのコーディネート、等。本当は好きだったりするのですが。）異性に「かっこいい」というような、男性性を意識させるような褒め言葉は使わないようにしたり……等等。

　「いてって実は男好きだよね〜。男性にチヤホヤされてるのすごく楽しそう。」なんて、万が一友人にでも指摘されようものなら、恥ずかしすぎて、そんなことを言われる自分が嫌すぎて、永遠にその友人の前には姿を見せなくなりそうです……笑

　本当に異性に興味がなさそうな女性や、男性が好きであることを隠そうとせずおおっぴらにしているような女性、男性にチヤホヤされるのを望んでいるわ、なんていうドロドロ感なしに、爽やかに異性と仲良くしている女性を見かけると（私もああいう風に、どれかに振り切れたら楽なのに……。）と羨ましくなってしまいます。

　だいぶ前に夫には、
「結婚してるし、あなた以外とどうこうというのではないけど、異性にはモテたいな、好かれたいなって思ってしまう自分がいる。」
と話したことがあったのですが、夫からは
「そんなのは別に当たり前だし、大いに好かれればいいんじゃない。俺はいてが、他の男性にも好かれてたら誇らしいけど。」と肯定的な返事をもらったのを覚えています。夫、心が広いなあ、と感動しつつ（この人、私のことがめちゃくちゃ大好きだろうに、他の男に媚売らないで、みたいなのはないんだ。私さえ心移りさえしなければそれでいいってことなのかな。私が他の異性からいくらモテようとも、むしろその方が自慢できる、みたいな感覚なのか。）と感じたりしたのでした。パートナーに対してそういう価値観の方も多いですかね。まあ、たしかに私も夫に対してはそう思うかもしれません。

　そんなわけで、この「自身の恋愛対象の性の人に好かれたい。（私であれば男性）」というのは、本来、動物としてごくごく自然な欲求で、それが私はたぶん人より強い、というだけで、そこまで恥じらわなくたっていいことなのかもしれません。
　ちょっと人より生命力が強いね。むしろいいことじゃん！！みたいな。
　けれどやっぱりそこを素直に受容するのはまだ難しく感じています。でも、こういう面を含め「ありのままの自分を愛する。」ということがそろそろ必要な段階なのかもしれないですねえ。

2023.05.28　いて（元ていこ）　1,251　文字