見出し画像

一本

 先週の #お花の定期便 を休んで、じっくり考えていた。胸の中に、一本の柱が立ったのが、見えたからだ。
 三十七年間、この体で生きていると、分かって来たことがある。一度、この柱が立ってしまうと、もう切り崩せないのだ。手で触れられない柱だが、鉄骨より強固であると、私はよく知っている。

 私はきっと、しばらくの間、noteを書かなくなるだろう。

 公募に出そうと毎朝書いている小説は、もうすぐ十万字になろうとしている。私はこの先、外の世界にはあまり姿を見せず、水面下に深く沈み続けるだろう。そして、書き続ける。
 外の世界に出ず、交わりを止める。離れ、籠もり、潜る。
 後退しているように見えるかもしれない。欠けつつあるように、失いつつあるように見えるかもしれない。
 けれど、私にはしっくりと馴染むのだ。元々、私はこういう人間で、孤独が私を豊かにする感覚をもっている。口先からの言葉を止め、腹底からの言葉で自分を表現したい衝動がある。

 このアカウントや、書いてきたnoteはそのままこの場所に置いて、一旦私は孤独の中に潜ろうと思う。
 たまには、水面に浮上して、なにか呟いたり、どなたかのnoteを読んだりするかもしれない。それでもきっと、私のことだから、またすぐに、水底へ戻っていくだろう。


 私の中に一本の柱が生まれた。切り倒せない、頑固な柱だ。
 私にできることは、強固なこの柱に、できる限りの肉付けをすることだけだ。いつか、立派な建物が私の中にできあがることを目指して。水面下に人知れずそびえる私だけの棲家が完成することを夢見て。

 私に書く喜びを教えてくれたnoteには、感謝しかない。拙い文章に、温かい言葉を掛けてくださった方々には、感謝しかない。


画像1




ぇえ…! 最後まで読んでくれたんですか! あれまぁ! ありがとうございます!