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ゲーマー歴36年のダンジョン紀行#17 『ダンジョンを作ってみて見えてくるもの。(目的から作る場合)』

 猛暑が過ぎ、記録に残る巨大台風が過ぎ去りました。残暑を吹き飛ばす勢いだったようで、一気に寒くなりましたね。皆様も感じているところでしょうか? 朝目覚めると肌寒く感じる日も増えてきましたので、体調には気を付けて、来月末のゲームマーケット2022秋を万全に迎えたいものです。
 
 『アナログゲームマガジン』は、アナログゲームに精通した執筆陣が集まり、一ジャンルを詳しく解説する記事や、ゲームの攻略記事、ルール記述の記事、はては第一線で制作している方々の最新記事まで、多角的にゲームを語っているマガジンです。
 私の記事は『ダンジョン』を焦点にコラムを書かせてもらっております。マガジンの中でも異色のコラムとして、楽しんでもらえたら幸いです。
 
 今月は、これまで見てきたダンジョン要素を踏まえて、私自身がダンジョンを作ってみました。要素を踏まえてどのように活きるかを実際に実践してみたいと思います。
 『アナログゲームマガジン』、ひいては『ダンジョン紀行』を読んでくださっている皆様であれば、少なからずダンジョンを作ってみたいという想いや、ダンジョンを実際に作った経験や、ダンジョンを運用しなければならないなど、ボードゲーム製作として・あるいはTRPGのゲームマスターとして、必要に迫られたことがあるのではないでしょうか?
 そう言った皆様と、同じ目線で何かのアイデアとなるのではと思い、今回は実践に踏み切った次第です。

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▼B55F:『大目的』を中心に据えるダンジョンとは

 さて、今回は『大目的』を主軸に置いて、ダンジョンを構築していきます。
 繰り返しになりますが、ダンジョンの要素は『大目的』『能動的選択』『報酬と障害』の3つを基本として挙げております。他にも空間の設定や戦闘の要素が絡み合うことを見てきましたが、今回は『大目的』を中心に据えてダンジョンを構築してみます。

 まず『大目的』とは何か。その名の通りダンジョンへ潜る目的です。これが大切なのは言うまでもありません。
・なぜ、キャラクターはダンジョンに潜るのか。
・なぜ、我々はダンジョンを作るのか。
 ダンジョンに挑み、踏破する理由があるからです。『宝』であったり、『悪者』であったり、『体験』であったりします。ここが違うと、ダンジョンの様相ががらりと変わることが予期できるでしょう。どちらの立場から見ても、ダンジョンの本質にあたります。
 つまり、私はこれを『ダンジョンの最奥』と言い換えられると考えます。

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