いとバイ通信28  哲学との出会い

いとバイ通信28  哲学者との出会い

2020.6.14(日)

哲学との出会い

中学の頃は哲学については何も知りませんでしたし勉強もしませんでしたが唯々哲学が自分の人生の中で最も興味を持つものとなるだろうとの明確な予感だけはありました。高校の時プラトンが書いたソクラテスに関する本を読んでおおいに惹かれました。

30代の時ギリシャのアテネに短期間滞在したのですがパルテノン宮殿跡の近くにある古代都市アテネの跡やソクラテスの岩牢を見た時、それまでわからなかったソクラテスの気持ちを考えました。ソクラテスは町の知識人に対して会話を仕掛けます。弁証法的対話と言われる(?)ものだと思います。

アテネの人々は私が訪問した時もおじさん同士が町で話を熱心にしていました。ギリシャ語はわかりませんから何を話しているのかわかりませんでしたが私はソクラテスの時代から綿々の対話を通じて真理を明らかにする文化があるように想像しました。

私はソクラテスの対話法によってその当時の人間の真理をよく知っているとされていた知識人が対話によって真理を知らないと暴露されてしまうのです。それを恨みに思って権力者が裁判でソクラテスに死刑を言い渡したのです。しかし彼の弟子たちも権力ある者がいましたから死刑執行の前に手配して彼を牢から逃亡させようとしました。

しかし自分はこれまで法を守らなければならないことを説いてきた。この刑がたとえ間違っていてもこの法を守るのだと言って岩牢で毒をあおって牢の中を歩き回って亡くなったとされています。私は刑を逃れることができたのになぜ死んだのだろうと長年考えてきました。

岩牢を一人で見ながら改めてなぜという問いを私の中のソクラテスに問いかけました。私の中のソクラテスが答えるにはその時生きながらえることと自ら死ぬことを比べた場合、もし生きながられたとすると今日のように人々に感動を与えることはできなかっただろう。その時死を選んだために弟子に深い感動を与えその流れが西洋哲学の源流となったのではないでしょうか。

私はアテネの町を見ながらきっとソクラテスには2000年後のこの世の中が見えていたのだと想像しました。私は西洋哲学が自由に無限とも思える懐疑の対話を基礎としているのはこんな原点があるためではないかと考えています。

次回も哲学編続けます。

※ 「#いとバイ通信」のブログにこれまでいろいろ書いてきています。ぜひご覧ください。

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