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彼女だって頑張ってる

ここではことあるごとに「うちの娘かわいい」アピールをして、挙句の果てに娘の屁まで愛おしいと書いた私だけれど、 
 
正直なところ、甘えてくる娘に対して「面倒くさい」と思ってしまうこともある。 
 
そんなことを言ったらダメな母親と思われるだろうか。 
 

 
ここ数週間ほど、娘の「ママ、あーんして!」がすごい。自分で食べようとしない。  
 
はじめは、「へいへい、かしこまりました」と応えていたけれど、 
 
あーんしたからって必ず食べるわけでもなく、これはフォークで食べたいのぉぉ゛!と謎のこだわりはあるわ、私が調理したものに限って「いらにゃい」と言うわ、しれっと野菜をスプーンの上に紛れ込ませたときには「これやだぁ」と排除命令を出すわ、毎朝毎晩、週末は3食それが続いていると、  
 
 
もう、そんなこと言うなら自分で食べてよ!
  
 
となる。ていうか少し前まで自分でフォークやスプーンを使って食事できていたのになんで?めんどくさいんスけど、と。  
  

   
そんな中、先日保育園へ行った際、担任の先生が娘の近況を教えてくれた。 
 
「最近、トトちゃん頑張って自分から進んで野菜とかいろんなものを食べているんですよ。やっぱりおうちでもそうですか?」 
 
ええええ?いや、まったく。野菜は食べないし、最近は「あーんして、あーんして」ってすごくて、なんというかもう……。 
 
「ええ、そうなんですか?」と先生は驚いた表情を見せつつ、他にも娘の頑張っている様子を教えてくれた。 
 
率先してお片付けやお手伝いをしたり、お友達がおもちゃを横取りしちゃったときも我慢して貸してあげたり、とのことだった。 
 
その話を聞いて嬉しい気持ちになると同時に、「もしかして…」と思った。 
 
「もしかして、最近やたら『あーんして』って甘えてくるのって、そうやって保育園で頑張ってる分の反動ですかね?」 
 
「そうですね、そうかもしれませんね」と言われた。  
 
◇   
 
出産後も自分の好きなこと、仕事を続けられるのは、夫と保育園の協力があるから——。 
 
いままで、真っ先にそう思っていた。 
 
だけど先生との会話を通して、娘のおかげでもあるんだと気づかされた、非常に今更。 
 
親の都合で0歳から入園することを許してくれたのは他でもない娘だ。もちろん私は、保育園のお世話になることを批判しているわけではない。本当に素敵な先生ばかりで、娘も保育園が大好きだ。 
 
だけど、現在2歳の娘も、先生が自分一人だけのためにいるのではないってことをわかり始めて、彼女なりに甘えるのを抑えているところがあると思う。私や夫に対する接し方と同じようにはできない部分があるのだと思う。 
 
娘だって、私の知らないところで頑張ってる。今の私があるのは、娘のおかげでもあるんだ。私はそれを忘れちゃいけない。   
 

 
そう考えたら、面倒に思ってしまった娘の変化に対しても、普段私に甘えられない分ここで甘えてきているのだと思えるようになった。 
 
まぁ実際のところ、「いや、単に自分で食べるのがめんどうになっちゃっただけだよ」っていう可能性もあるのだけど。 
 
でも、考え方ひとつでこんなにも娘と接するときの心持ちが変わるんだなって。
 
  
 
 
……でも、だが、しかし、 
 
そんな細かいことをいちいち気にせずに、娘が甘えてきたらいつでもあたたかく受け入れたいってのが理想なんだけど、本当は。
 
明日は土曜日、保育園お休み。 
   
あたたかい気持ちで過ごしたい。 
 
 

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