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きみの 屁さえ いとおしい

我ながらヘンテコなタイトルだと思う。 
 
(お食事中の方ごめんなさい) 
 
今に始まったことではないけれど、娘はよくおならをする。 
 
外出先や電車やバスに乗っているときはしないのに、家の中ではおならのオンパレード。 
 
「え、このタイミングでする?」 
 
というタイミングでおならをする。 
 
しかも最近のはやたら長い。 
 
ぷっ  
 
じゃなくて  
 
ぶっぷぷぷ〜。
 
後半フェードアウトしていくかんじ。 
 
朝ごはんを食べながら ぶっぷぷぷ〜  
 
テレビを見ながら ぶっぷぷぷ〜  
 
お風呂に入ってると 湯船がブクブクブク  
 
夜ごはんを食べながら ぶっぷぷぷ〜  
 
おそらくまだ「はずかしい」という感情が確立していない娘は、「おならでたぁ〜」と当たり前のように自己申告をする。 
 
何事もなかったかように涼しい顔のときもある。   
 
 
 
こないだ、なにかがきっかけで割ときつめに娘を叱ったことがあった。 
 
私の真剣さが伝わったのか、娘もしょんぼり顔で、私の顔をじっと見つめていたのだけど、
 
   
 
 
……ぶっぷぷぷ〜。  
 
   
 
 
ええ、いまぁ!?って。   
 
娘は真顔だったけど。
 
でもここで笑っちゃいかん、と思って堪えたけど、無理だった。 
 
ぴーんと張り詰めていたものがプツンと切れて、一気に気持ちが緩んで、 
 
そのとき自分が怒っていた原因が、大したことないように思えてきて、笑けてきて、 
  
結局ふたりで笑った。
 
すごいね、おならパワー。 
 
食事中のおならも、本当はマナー違反だけど、娘がすると許される不思議。  
 
朝ドタバタしてピリピリしそうな空気も一瞬で和む不思議。
 
「あ、おならしたね今!」と夫や私が言うと、「へへ、おならでたぁ」と笑う顔が愛おしい。 
 
「はずかしい」という感情が芽生えてきたら、おならをしたときの反応も変わるのかな? 
 
その、本当に些細な変化さえ楽しみだったりする。
 
 

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