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もう私からガチャポンを提案することはない

今日は家族で藤子・F・不二雄ミュージアムへ行った。 
 
平日ということもあって人も少なかった。 
 
ドラえもんの歴史や誕生までの経緯、先生が愛用していた道具類の展示品、ミュージアム限定のシアターなどなど、3フロアにわたってさまざまなコンテンツを楽しめる。
 
その一角に、ガチャポンコーナーがあった。 
 
1回400円でドラえもん、ドラミちゃん、ポコニャン、パーマンのフィギュアが出てくる。 
 
娘のお目当てはドラミちゃん。最寄駅に設置されていたドラミちゃんの銅像を見てすっかり虜になったらしい。 

 
「ガチャポンやる?」  
 
普段私からガチャポンを提案することはないんだけど、クリスマスだから今日は特別♪と娘に聞いてみた。
 
もちろん娘は「うん!」とノリノリ。 
 
私と一緒にガチャポンを回す。 
 
出てきたのはポコニャンだった。 
 
予想通り「もういっかい!」とねだる娘。  
 
「じゃもう一回だけね?次で終わりだよ?」 
 
「うん」 
 
二回目。
 
ドラミちゃん出てこーい!!!! 
 
という私の心の叫びも虚しく、出てきたのはパーマン。 
 
「もういっかい!」と娘。 
 
うん、だよね。しかし母は甘やかさないぞ。
 
「いや、次で終わりって言ったじゃん、もうおしまいだよ」 
  
娘、爆発。 
 
ドラミちゃんがいいと泣き叫び始めた。  
 
もうここから大変。顔を真っ赤にしながら泣きじゃくり、こちらの言葉は一切耳に入りません状態。地面に仰向けになって手足をドタバタさせながら「絶対にドラミちゃんをゲットするまでやめないからねぇーー!!」と言わんばかりに全身全霊で訴えてくる。これまででダントツ1位の癇癪だった。  
 

 
大声で駄々をこねる子ども。 
 
その子どもの様子を「どうしたもんか・・・」と見つめる親。
 
この光景、スーパーやショッピングモールで見たことがある。「ありゃ〜大変そうだ」と見ていた自分が、今まさにその立場に立っている。
 
あの時あの親御さん達がどうやって対処していたのか観察しとけばよかったー!!と後悔するも時すでに遅し。 
 
「ありゃ〜大変そうだ」「え、大丈夫?」という視線を浴びながら、心の中で大きくため息をついた。
 

 
結局、もう一度回すことになった。  
 
今度は夫が一緒に回す。 
 
その姿を傍観しながら、強く念じた。 
 
ドラミちゃん出てこいドラミちゃん出てこいドラミちゃん出てこいドラミちゃん出てこいドラミちゃん出てこいドラミちゃん出てこいドラミちゃん出てこいドラミちゃんドラミちゃん出てk...
 

 
コロコロ〜と黄色い丸いのが出てきた。 
 

 
ついさっきまでの態度が嘘のように、満足そうにニコニコ笑う娘。 
 
「いやぁ〜欲しいものに対するあの執着心、すごいね!」 
 
と、夫は感心していたけど。
 
あのままお目当てのものが出てこなかったらどうなっていたんだろうと、想像しただけでも恐ろしい・・・。  
 
今日のこと、娘が大きくなったら話そう。きっと大爆笑しながら話すと思う。
 
とりあえずそれまでは、もう私からガチャポンを提案することはない。これは間違いない。
 
 

 
 

 

 

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