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先頭車と先頭車のあいだ

電車に乗ったとき、向かう場所はどこですか?

・座席
・ドア横の狭いスペース
・運転席の後ろ
・車端部

など、色々な場所があると思います。

私も基本的に座れれば座席へ向かうのですが、座れなければ降りる駅によって上記の中で比較的空いている場所を選びます。

しかし、上記以外にも向かう場所があります。

先頭車同士が連結されて通り抜けできる場所。

先頭車同士連結されて走る光景はいつも見るのですが、通り抜け出来るという場所は昔に比べて都会では減った気がします。

先日、所用で電車に乗りました。行きも帰り全く同じ車両。

行きの電車は空いていたので、降りる駅の出口に近い一番前の車両の一番端の座席に座ってちょっと勉強したりメモしたりしながら向かったのですが、所用が済んだ帰りの電車は混んでいた。

ホームまでの階段を登り終えた時、ちょうど先頭車同士が通り抜けられる場所の乗車口が近くにあった。

いつもはそのまま出口の近い一番前の車両まで行くのに、その足が自然とその場所へと向かっていた。

ドアが開き、その場所へ着いた途端に隅っこへカバンを置いて立っていた。

その時思い出したのが、10年以上前にも同じことを何回かやっていたこと。

あの時は平日の夕方ラッシュ時間帯だったため当然座れる場所もなく、電車の中で自分の居場所を探していた。

そこで見つけた場所が先頭車同士が通り抜けられる場所の間だった。

ドアにも遠いし、混んでいる車内で人の行き来も少ないので私にとって格好の場所だった。その時も同じようにカバンを置いて立っていた。

寄っかかっり通路にある板の揺れと速度計の針を眺めていたことは昔と今では何も変わらない。

懐かしいと感じながら、この部分だけは何も成長していないんだなと感じた約30分間の出来事でした。



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