2013年10月9日「雑文」

「どんな時でもあたしの手を離さずにいてくれる?」

「聞くまでもないことさ」

「質問に答えてよ、どうなの?」

「言うまでもないことさ」

-----------------------

 夏の香り、まとわりつく光背虫。

 廃兵院が夕陽を背負って紅く光り輝いている。今は夏だ。全てが闇にとけていく。今日を境にして世界はそのありようを変えるのだ。終わるな、行くな。今日といつまでもここにいてくれ、いてくれよ!なんでいくんだよ!


----------------------


 君が僕の手の上に手を載せる。僕はこのまま目を閉じていたいと思う。君が化け物に変わるのが怖いから。いつ顔の半分がどろどろに溶けて、蛆のわいた、吐き気を催すような肉の塊になるかわからないから…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?