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恐妻家からの手紙

平成最後の霜月も、もうじき終わりに近づいておりますね

こうしてたまのお休みくらいは、全身のとげを抜いて脈絡なき拙い文章で思いの丈を書き記してみたくもなるものです


私は日頃から品性の欠けた言葉を好んでおりまして、挿絵を用いては やれ擬音語を多用して派手な言い回しを酷使しておる次第でございます

しかしながら書に記すこと連日に渡り、人間は実に愉快なものだと感ずるばかりでございまして

喜怒哀楽の感情を持って生まれたこの生命体は、日を追うごとに発展する科学技術と、その代償として疎外的な情弱の一途を辿るばかりです


我、乗り遅れんものとすれど
月は遠のくばかりかな


儚きものといえば、女性の後姿もひとしおに、夢うつつの幻のようでございまして

古くは明治、大正、昭和初期。心の内に秘めることも多く、思いの丈を手記に記すことすら許されぬ時代は過ぎ去ったのでございましょう


咽び泣く黒髪の女 哀愁漂う情景に
引込まれぬよう目を逸らす 嗚呼いと哀れなり


平成の世は短くも、女性のたくましき姿を見ては和かに微笑んでおりました


さて、次なる時代は幾ばくかの不安を抱えつつも、時は流れてゆくものなのでしょう


憂う暇なき年の瀬に
弛まず回るコマの如し

-おわり-

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