精子が1年で1%減っている

  フィナンシャル・タイムズの記事。内分泌かく乱化学物質(EDCs、環境ホルモン)研究の第一人者、シャナ・スワン氏87歳の講演内容だ。環境ホルモン研究の歴史は古い。約60年前、1960年代にレイチェル・カーソン氏の著書「サイレント・スプリング」は世界的に話題になり、化学物質(農薬)がヒトの健康や生態系に深刻な影響を及ぼしていると警鐘した。私も含め日本人にとってショックな研究発表書として話題になった。しかし、世界は化学応用万能時代に突入、利便性、衛生性等を理由に「環境ホルモン」の危険性について振り返ることなく拡大の一途をたどった経緯が今日だ。

2011年、スワンと研究者グループの長年の研究は、『男性の精子数は38年間で52%、1年当たり1%強減少していると見られる』という結果だった。気候変動にしろ「環境ホルモン」にしても、百年単位で考えていたら取り返しのつかないことになる。


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