見出し画像

私的音楽アーカイブ84(リチャードボナほか)

831:リチャードボナ:THE TEN SHADES OF BLUES
832.ジョーザヴィヌル:WORLD TOUR
833.マイルスデイヴィス:COLECTOR’S ITEMS
834.ジーンアモンズ&ソニースティット:BOSS TENORS
835.ジョアンジルベルト:CHEGA DE SAUDADE
836.チャールスミンガス:CHANGES ONE
837.チャールスミンガス:CHANGES TWO
838.サヒブシハブ:SUMMER DAWN
839.カーティスフラー:SLIDING EASY
840.ラリーカールトン&松本孝弘:TAKE YOUR PICK

⚫︎831.ジャズは言うまでもなく、奴隷としてアメリカ大陸に渡ったアフリカ系黒人の音楽にルーツがある。したがってアフリカの音楽はジャズに間違いなく通じているし、ブルースに関しても同様である。このリチャードボナはカメルーン出身のジャズベーシストであり、ブルースをテーマにしたこのアルバムによってまさにジャズの魂の本質を提示してくれている。

僕はボナをブルーノート東京で聴いた時に強烈な個性と心に響くインプロヴィゼーション、さらにアンサンブルの精緻さに目を瞠った。アフリカ系ミュージシャンというとどうしても個の能力の高さに目が行きがちだが、ボナの場合は個と集団のパフォーマンスを見事に両立させている。彼のような音楽の幅を広げる存在が、その後のロバートグラスパーやカマシワシントンなど、ブラックミュージックやヒップホップに軸足を置いたジャズにもつながっていったのだろうと個人的には思う。

2009年録音
Richard Bona(vo,key,g,perc,ds) Nandini Srikar(vo) Shankar Mahadevan(vo) Marshall Gilkes(tb) Michael Rodriguez(tp) Vivek Rajgopalan(perc) Satyajit Talwalkar(perc) Niladiri Kumar(lute) Bob Reynolds(sax) Frank Mc Comb(vo) Obed Calvaire(ds) Grégoire Maret(harmonica) Jean-Michel Pilc(p) Sylvain Luc(g) Bailo Baa(flute) Christian Howes(vln)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?