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文化人物録18(今野勉)

今野勉(テレビマンユニオン創業、テレビプロデューサー、2014年)
→TBSで良質なドキュメンタリー作品やドラマを多数作り上げてきた。テレビマンユニオンで独立後も長くテレビ界で活躍、宮沢賢治研究などでも実績を残す。僕も何度か話をさせていただいたが、今野さんの息子世代より下の僕にも終始物腰柔らかく、丁寧に対応してくれた。テレビのプロデューサーというとなんとなく横柄なイメージがあるが、今野さんはそういうイメージの対極にある。

・大山勝美さん(ドラマプロデューサー)について
・私はTBSに入った直後に大山さんと会ったが、大山さんはすでにドラマ専門のディレクターで、映像感覚がすごかった。当時テレビは「電気紙芝居」などと言われて馬鹿にされていたが、彼は平板な画面ではなく、陰影のある立体的な映像を撮っていた。特に石原慎太郎、大江健三郎、三島由紀夫など当時の若手小説家も彼に作品を預け、ドラマ化されていた。
・テレビドラマの評価を高めたのは間違いなく大山さんの功績だ。「岸辺のアルバム」や「ふぞろいの林檎たち」といった作品は、テレビがやればできるということを認識させた。

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