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#023 私の履歴書~第4回 研究段階~

おはようございます!あっという間の金曜日、いかがお過ごしですか?さて最近、3月はじまりの手帳を買ってみました。まだ届いていないんですけど、管理職の方が使うバージョンのものにしてみました。メンバーの方とのコミュニケーションを整理しておくようなシートがついてくる感じのやつですね。新しい文房具って何かテンション上がりませんかね、楽しみです。さて本日は私の履歴書シリーズ、企業研究者のお仕事です。

研究初期

まずは研究初期の仕事です。この段階って化合物量も凄く限られているので、せいぜいin vitroの試験に使う分くらいの量しか手元にない感じ。なので、まずはスクリーニングとしてin vitro試験、薬物動態でいうと代謝安定性を確認する試験と膜透過性を確認する試験あたりを96穴プレートでひたすら実験するイメージです。これはね、アカデミア出身の私にとっても慣れている感じの実験でなんの苦も無く出来ました。あとこの段階で重要なのは結果だけではなく、構造との相関を頭で考えるが重要ですね。つまりどうやったら代謝安定性や膜透過が向上するのかみたいな視点です。それをしないとただただスクリーニングしましたって感じで面白くないんですよね。他の同僚はまあ仕事だからって感じで淡々と作業をしてましたが、私は構造とにらめっこして解釈を加えることをひたすらしてました。

研究中期

研究中期では、いよいよ動物実験がスタートします。メインはマウス、ラットを使ったPK試験です。簡単にいうとマウス、ラットにivとpoで化合物を投与して、経時的に採血をして血中濃度を測定して、最後にPKパラメータを算出するって感じです。これがね、最初の壁でしたね。アカデミア時代はほとんどin vitroの試験系で実験してたんで、まずもって投与ができない。凹んだな~。そして経時的な採血もなかなかできない。って感じで全く使い物にならなかったんですが、とにかく練習させてもらいました。そうこうしてるうちに出来るようになるんですよね、不思議。で、ここでも構造との相関がどうしても取りたくなって、地獄のPK祭りみたいなことを一人でやってましたね。月・水・金でPKみたいな。そうすると絶食のために日曜日にも研究所に行かなきゃだし、金曜日に投与した動物の採血・後処理に土曜日も研究所。つまり毎日、研究所に行けるっていうね、ほんとアホでした。同僚からは本当にやめてくれと、自分もそういう感じでやらないと他部署からクレームが来るからとよく言われましたね。

研究後期

研究後期なんですが、いよいよスケールアップで化合物は豊富にある感じです。なのでイヌ、サルPKが待ってます。サルはコストがかかるのと危ないのでさすがに外注してましたが、イヌは自前でPK試験してましたね。製剤化の検討も入るので、プロトタイプ製剤でイヌに投与してPKを確認したりもしますね。またそろそろ開発段階を見据えて、分析方法の開発とか代謝物の同定を行って標準物質の準備をしたりします。またこれまでの結果を総合してヒトPK予測もします。これで1日1回製剤なのか、2回製剤なのかを決めたりしてますね。あと社内政治がこの辺から色々と出てきます。まあ開発に上げてもいいかどうか、本当に色んな所でプレゼンをしたりしましたね。うん、結構、ざわざわし始める感じですね。

次回の予告

さて今回はここまでとして、次回は開発段階に上がった時のお仕事についてと企業研究者の総括をしたいと思います。長文になり済みません。最後まで読んでくれた方ありがとうございます!いつでも、もっと聞きたいポイントがあれば、ご連絡ください。ではでは、また!


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