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労務の仕事ってNARUTOの暗部に似ていない?

暗部とは『週刊少年ジャンプ』で連載されていたマンガ作品『ナルト(NARUTO)』に登場する特殊部隊のことを指します。正式部隊とは異なり、暗殺や火影の護衛といった特殊任務(裏の仕事)をこなす影の部隊として活躍しています。暗部に所属している人間は素性がばれてはいけないため、いつも仮面で顔を隠しています。


なぜ労務は暗部なのか

労務の仕事とは?

労務の仕事といわれてすぐに思いつく事は何でしょうか?
給与計算という人が多いのではないでしょうか?
ちなみに、代表的なものですと、下記のようなものがあります。

  • 入社・退職手続き

    • ➠雇用契約書作成、入社オンボーディングの実施など

  • 社会保険手続き

    • ➠社会保険の資格取得・喪失、各種給付金の手続きなど

  • 給与計算

    • ➠労働時間管理、残業代計算、年末調整など

  • 休暇管理

    • ➠有給休暇の日数管理、特別休暇の取得手続きなど

  • 規定・協定類の管理

    • ➠社内規定の変更・周知、労使協定の締結・更新など

  • 安全衛生

    • ➠定期健康診断・衛生委員会の運営・ストレスチェックの実施など

  • 福利厚生

    • ➠従業員の働き甲斐に寄与する制度構築など

  • 労働トラブルへの対応

    • ➠ハラスメントへの対応、労働紛争発生時の対応、解雇・降格・昇格時のトラブル対応など

結構多岐にわたっていることが分かると思います。
多岐にわたっているだけでなく、それぞれの難易度や、ジャンルが大きく違います。
そしてさらに労務の仕事を難しくしている要素があるのです。

隣り合わせの相反する人格

労務の仕事を難しくしている要素はこれだと考えております。
それは、阿修羅のようにその場その場で仮面を付け替える必要があるということです。

表の顔


表の顔は、従業員のために、働き方を改善し、みんなのモチベーションを高める取り組みをしたり、みんなが喜ぶ福利厚生を導入したり、いつもとなんか様子が違うなと感じるメンバーがいたら「なんかあった?最近どう?」と声をかけたりして相談に乗ります。
保健室の先生の様な役割を担っている会社さんもあります。
従業員に寄り添うこと、これは労務の一番大切な役割だと思います。

裏の顔

その一方で、労務の求められる、責務の1つに、ガバナンスを守るために会社経営におけるリスクを排除していくというものがあります。
少しでも会社のリスクになると判断したら早いうちに芽を摘まなければいけません。
それはもちろん人的リスクであっても同じです。
このように、労働争議や労働トラブルが起こった際は労務は会社側の人間として動くことが多いです。
それ以外にも、従業員の個人情報や給与情報を扱っているせいなのか、秘匿性の高い特殊任務が降ってくることが多いです。
過去経験した中で言うと、自殺した従業員のご両親に連絡して、本人口座が凍結したことによる給与や退職金のやり取りや、私物の郵送など、死亡後の手続きを進めたこともありますし、組合の集まりに潜入したこともあります。また、無断残業で残業代を稼いでいる社員がいるという情報が入ったら、終業後に現場に出向き探偵のように調査に行ったこともあります。

労務の強みはそこにある

別の見方をすると、労働者にも寄り添えるし経営者にも寄り添える。
労働者の為にも動けるし、会社の為にも動ける、そこが労務の強みであり、労務の重要な役割だと思います。
ただそのためには、修行が必要です。
経験していくなかで、いろんな仮面をGETして自分の中に貯めていき上手に使い分けができるようになる必要があります。
そして、仮面の多い人ほど労務としてパフォーマンスを発揮できるんじゃないかなと思っております。

いくつの仮面を持っているのか。。

今いくつの仮面をもっているのか。
私は、不器用なので、そんなに多くは、持っていないと思います。
その代わり、「適度な距離感覚」や「感情を抱かないようにする術」のように、また、別の技を身に着けているのかもしれません。

これを読んでくださっている労務の皆さんはどうでしょう?
みなさんは、いくつの仮面をお持ちですか?

あとがき

今回は、20年以上、いろんな会社で労務として働いてきて感じていたことを書かせて頂きました。
あくまでも個人的な感想なので、無責任に書かせて頂きましたが、少しでも労務=暗部に共感してくださる方がいらっしゃるとうれしいです!

もしいらっしゃったら、是非、一緒に飲みに行って語り合いましょう!







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