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【ドット絵の御依頼】君と世界大戦② ~アニメーション編~

前回の記事では、アーティストのHANGER様からドット絵の御依頼をいただいたことを書かせていただきました。

今回の記事では、アニメーションについて書いてみたいと思います。


1.フットワークの制作

前回の記事で制作した「ボクサー1」と「ボクサー2」の基本形のドット絵をもとに、まずは「フットワーク」のアニメーションを作ってみたいと思います。

「ボクサー1」の体のパーツをずらしながら、ざっくりと動きのイメージを固めていきます。

▲ボクサー1 フットワークラフ

軽快なステップワークを意識して、跳ねるような動きで動かしてみました。
動きのイメージが固まってきたら、細部を調整しながら一気に清書化していきます。

▲ボクサー1 フットワーク清書

こんな感じですね!

続けて、「ボクサー2」のほうも仕上げていきます。
ボクサー2は、軽やかな感じではなく、どっしりと構えた重量感のある動きで制作してみようと思います。

まずは、ボクサー1の時と同じように、体のパーツをずらして、動きのイメージを作ります。

▲ボクサー2 フットワークラフ

ざっくりと動きが作れたら、次はパーツを繋ぎ合わせつつ、細部を調整していきます。
ドットを少し弄る度に動きを再生してチェックし、何度も何度も何度も何度も時間をかけて調整して仕上げていきます。

▲ボクサー2 フットワーク清書

ボクサー2は、こんな感じですね!
重量感、伝わりますでしょうか。


2.パンチのアニメーション制作

パンチのアニメーションは、「ボクサー2」から作ってみようと思います。

パンチする動きを作るには、まずキーとなるポーズとして、
・パンチする腕を「引いた」ポーズ
・パンチする腕を「伸ばした」ポーズ

を作って繋げれば、なんとなく動きの流れは作れます。

その上で、フットワークの時と同様に、体のパーツをずらしながら、動きのイメージを固めていきます。

▲ボクサー2 パンチラフ

こんな感じで動きのラフを作ります。
できるだけ早い段階で、アニメーションの「完成形」をイメージできるようにすることが大事です。

動きのラフを作り、脳内でパンチアニメーションの完成形をイメージできるようになったら、あとは、その完成形を目指してドットを整えていくだけです。

無心になって、筋肉の構造資料を片手に、連日連夜、ドットをポチポチポチポチ打ち続けていると・・・

▲ボクサー2 パンチ清書

こんな感じで、ボクサー2のパンチアニメーションが完成しました!

制作中、特にこだわって大切にしたポイントとしては
・筋肉の構造を正しく理解して表現する
・1ドットでも気に入らないドットがあれば直す
・動きにキャラクター性を出す

という三点になります。

この三点は絶対に妥協しないようにしていたので、1ドット単位で何度も何度も修正し、修正する度にアニメーションを何度も何度も繰り返し再生して動きを調整し、パンチの「重さ」「速度」「緩急」のブラッシュアップを行いました。

「ボクサー1」のパンチについても、作り方は同じです。
ドットを再びポチポチ打ち続けていると・・・

▲ボクサー1 パンチ清書

こんな感じで、ボクサー1のパンチアニメーションが完成しました!

「ボクサー2に勝つためには、より早く、より正確にパンチを打たないと倒せない!」というような設定を勝手に想像し、ボクサー1はパンチの「重さ」よりも「速度」を重視して制作しています。


3.そして、絶望のどん底へ・・・

そんなこんなで順調に制作は進んでいたのですが、小雨の降る深夜2時に夜道を歩いていた私は、雨で濡れたアスファルトで足を滑らせて転倒し、腰の側面を強打してしまいました・・・。

いつまで経っても腰の痛みが引かず、その場から一歩も動くことができない状態だったので、自ら救急車を呼ぶことに。

納品間近だというのに、大失敗してしまいました。
プロ失格ですね、、、。

土曜の深夜2時という時間帯だったこともあり、受け入れ先の病院が見つからず、8時間後にようやく診察を受けることができました。

病院での診断結果は、左寛骨臼の粉砕骨折。全治3ヶ月


寛骨臼とは、大腿骨を受け止める箇所の骨なのですが、そこが粉砕骨折しているので、勿論、立ち上がることも歩くことも何もできません。くしゃみをするだけで凄まじい激痛に襲われます。地獄です。絶望です。

プロたるもの、突然のアクシデントに見舞われても大丈夫なように、常日頃から自身の行動には人一倍気をつけないといけないですね、、、。
(ちなみに、今回のドット絵については、骨折の痛みと闘いながらも、少しずつデータを揃え、何とか無事に納期に間に合わせて納品できました。我ながら頑張りました・・・)

※今はもう完治しております


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