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就寝用布ナプキンショーツKAANEプロジェクト⑩〜サステナブルファッションEXPOでトレーサビリティを学ぶ〜

トレーサビリティについて

「あなたにぴったりだと思うイベントがあるよ!」と友人が送ってくれたリンク先をクリックすると・・・。
それはサステナブルファッションEXPOという展示会でした。
素材をはじめ、フェムテックやフェムケア商材、ファッションにまつわる様々な商談の場。

ファッション・・・?
そうか、私の業種はアパレルなんだ・・・。

と意識し始めるきっかけをくれた出来事でした。

早速、来場のための招待状を申し込む。
同じタイミングで、OEM生産をご相談しているA社さんからも透湿防水布の仕入れが難航していることをお聞きしていました。

もしかしたら素材も見つかるのかもしれない?

ほんのりと期待を乗せて向かった場所は東京ビッグサイト。
ミュージシャン時代にはお仕事で演奏しにきたこともある場所でした。

(その場所に今度は、まさか布を探しにくるとはね。)

心の中でニヤニヤしながら会場を見上げてしまいました。
本当に人生ってわからんもんです。

そんな中私の心はとんでもなく高鳴り続けていました。
だって、ここには、探していた素材や情報や知識がてんこ盛りの宝島のような場所だったから。

オーガニックコットンやフェムケア商品、透湿防水布を扱っている商社さんにたくさん出会うことができました。
そこで、これまで疑問に思っていたことを質問し続ける私。

沢山の知識を得ることができたのですが、その中でも印象的だったのがトレーサビリティについてでした。

結局本当のことはわからないっちゃわからない

これはお店に売られているものならなんでもそうですが、お店で買うものは全て誰かがどこかで作ってくれて、誰かが運んでくれて、誰かがお店に並べてくれているもの。
生産者、ネットワーク、流通、衛生管理、小売等、沢山の労働や技術があるから遠い場所で作られたアボカドが簡単に手に入るわけですよね。

綺麗に袋詰めされて陳列されたお野菜たちは、どういう風に作られたか、ぱっと見ただけではわからなんです。
おいしそうにパックに入れられたお肉やお魚はどういう環境で育てられたか、どんな餌を与えられてきたのかわからない。

それを考えだすと不安だからやめておく?
めっちゃわかります。

だって、心配だからって、豚さん飼ったりできないじゃないですか。
種からアボカド作っても、簡単には育たないじゃないですか。
いろんな食材食べたいじゃないですか。
だから、それが得意な人にやってもらうわけで、そこを疑い始めるとしんどくなる。

それがお隣の農家さんとかだったら本当は安心なんでしょうけどね。
どんな風に育てているか見えるし、人柄もわかりますから。
でも現状でそれが叶うかというとそうでもない。
諸々のテクノロジーがなければ手に入らないようなモノが手に入る前提で私たちの生活が成り立っています。

だから今、トレーサビリティが注目されているんだと思います。
トレーサビリティとは、その素材や食材、商品をどこで誰がどのように作ったか、というのがわかる仕組みのこと。
追跡できる、ということです。
認証マークがついていたり、QRコードで追跡できたり、番号が割り当てられていたり、と様々な方法で示されています。

お野菜でも最近、農家さんの顔写真とともにお名前が載ってて「私たちが作りました!」みたいなチラシも同封されている、なんていうのは結構見ます。

それと同じで、コットンへのトレーサビリティも期待されているんです。
前述しましたが、コットン畑で使われる殺虫剤や枯葉剤、化学肥料が他の耕作物に比べて圧倒的に多いという事実。

それらが様々な悪循環を生んでいて、それらに対してオーガニックコットンを広めようとする動きが昨今大きくなっています。

有機栽培とひとことで言っても、ど素人の私でも想像がつくくらいこれが大変なことなんです。
オーガニックかそうじゃないかというのは見ただけでは判断がつきません。
栽培の時点でも農薬を使わない分手間がかかるのはもちろんなんですが、収穫後もしっかり管理しないと混ざってしまったらオーガニックコットンとして出荷できなくなってしまいます。

展示会では、国際認証マークを取得したオーガニックコットンを扱っている商社さん、新たな認証基準を設けてチャレンジしている商社さんなど沢山お話を伺うことができました。

そこでひとつ思ったことがあったんです。
思っちゃったんです。

(でもさ、実際見てるわけじゃないんだからさ、結局ほんとのところはわかんなくない?)

ちょっとモヤモヤした気持ちを持ち帰ってきた私は、度々このことを思い返していました。
そして、オーガニックコットンを選ぶ本当の理由ってなんなんだろう?って考えていました。

でもあることに気づいたんです。
この日のことを思い返す時に、いつもこれらを説明してくれた方々の顔を思い浮かべていたことに。
オーガニックコットンの良さを広めようとしている人、トレーサビリティの信憑性を守ろうとしている人、実際にインドへ足を運び綿花畑で働いている人たちに接してきた人・・・ピュアな願いを持ち、皆さんとても誠実だったんですよね。
この人たちの話を聞いたという事実は私だけのものだなと。

その人たちがこれなら信じてくれていいんだよ、といっているものをまずは信じてみよう、という気持ちになりました。
それが形として認証マークというトレーサビリティに繋がっているのだと。
そして、いちアパレルブランドのKAANEがこのポリシーを持ち、手にしてくれる生活者の方達と出会うこともトレーサビリティの一環なんだと考えるようになりました。

嘘ついてないよね?と悪いものをあぶり出すようなことではなくて、本当は地球との繋がりを感じてちょっとほっこりした気分になれる素晴らしい仕組みなのですね。

トレーサビリティ=追跡可能と聞くと過去に遡ることをイメージしてしまいます。
だけど実は未来にも繋がっている!
最終的に手にとる私たち、そして選んだ先の未来にまで繋がっているんです。

この結論に至ってからは、トレーサビリティへの期待がさらに高まりました。
今は力を入れているブランドや企業に対して応援したい気持ちがどんどん大きくなっています。

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