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宙組『Xcalibur エクスカリバー』観劇記録・7/30(昼)

先週クソ暑い中(←言い方!)宙組『Xcalibur エクスカリバー』を観に東京建物ブリリアホールに行ってきました。池袋は私にとって子供の頃から割と馴染み深い街ですが、ここ数年の変貌振りがすごすぎ。

長い2番手時代を経て満を持して!の宙組トップスター就任のキキちゃん(芹香斗亜さん)のプレお披露目だから「ぜひ観たい!」と思いつつ、ライブ配信は日程的に無理だし…と諦めていたこの公演。
なぜかチケットが私の元にやってきました。3階席の後ろから2列目(でもセンター!)ですが、観られるだけでありがたい…(*´∀人)
前回の星組『1789』といい、最近の自分の強運ぶりに驚きを隠せません。…なにかの前触れでしょうか?


いろんな作品でモチーフになってたりするけど、実はよく知らないアーサー王伝説。宝塚でもいろんな作品やってるけど録画したやつ見てないや…(←早く見なよ!)アーサー王伝説ってこんな話なんですね?(新しい解釈となってるから一般的なのとちょっと違うのかな?)
とりあえず「円卓が意外とポップ!」って思った(←そこかい!)。厳かで重厚感あるものを想像してたのにまさかのブルー。まあでも円卓につく者は上座も下座もなくみんな対等という考え方はいいね!

思ったより歌のボリュームが多いけど、宝塚ではお馴染みフランク・ワイルドホーン氏の曲は美しく耳に残りますね。さすがコーラスの宙組な歌いっぷり。


1幕のアーサーはホントにピュアボーイだった…!
ふわふわの髪とかキラキラな瞳とかちょっとあどけなさを感じるしゃべり方とか…なんなんですか!心の中で「かわいい…(*´艸`*)」を連呼してしまいましたよ。研17にしてこのかわいらしさよ…。しかも20歳設定ですよ?戴冠式の王冠と白いお衣装が意外だけど無垢な感じがして好き。
私はキキちゃんのエキセントリックな役(例:『シャーロック・ホームズ』のモリアーティ教授)やキザで色気のある役(例:『オーシャンズ11』のラスティー)なんかが好きなんですが、こんな引き出しがあったなんて…Σd(゚д゚*)
さすが実力者は違うわ…と思っていたら、1幕ラストで急展開。「えっ!どうなんの?」と呆然としたまま2幕が始まると、闇堕ちしたアーサーに「ヤベっ!格好良い」となりました…(*´σー`)エヘヘ
やっぱりキキちゃんの黒い役が好きだなぁとしみじみ思いましたね。もうね目が違う。「さっきまでのキラキラはどこ行った?」と言いたくなるほど暗い目をしています。お父さん殺されて復讐しか考えていないし、纏っている雰囲気もダークなものになっていて近寄りがたくなってるし。異母姉のモーガンと並ぶと更に近寄りがたさが倍増。似た者姉弟。
でもエクター(幻)とのやり取りだとちょっと柔らかくなりますね。ホントお父さんのこと大好きだなアーサー!
なんやかんやあって(←端折った!)「王である意味とは?」ということを考えるアーサー。ここからまた雰囲気が変わる。周りのことが見えるようになったし、大人になったなと感じました。人を赦すことって大事ですね!

ヒロインのグィネヴィアは芯が強くて共に戦おうとする。でもエクスカリバーを抜いた人物を勘違いするとことかかわいらしい部分も持ち合わせてます。
アーサーとランスロットの真ん中で“IF HE WERE STANDING HERE(もし彼がいたなら)”を歌うところらへんの軽やかさがいい。対等感もいいな。
戴冠式からの結婚式(急展開!)での、アーサーとグィネヴィアのやり取りにキュンとしてしまいました。結婚式でのお揃いの白い装束のお2人の並びに「おめでとう!」と言いたくなりましたね♪
…すぐにめでたくない状況になるけど。2幕は結構つらい目に遭ってるけど。旦那に近付けないわ、魔術で操られて浮気させられるわ、挙句の果てに追放されるわ、大変ですね。
でも最後の戦いにはちゃんと駆け付けて参戦するし、アーサーの元を去る時も最初に出会った時から一貫してブレない姿勢なのが素敵。…いつもブレブレな私は見習いたいものです。
さくちゃん(春乃さくらちゃん)のことをあまりよく知らなかったのですが(ごめんなさい!)、歌も上手いしきれいな娘役さんですね゚+.゚(´▽`人)゚+.゚
ラインナップの時のいろんな仕草がかわいい。

キキちゃんとずんちゃん(桜木みなとさん)の並びが新鮮に感じてしまったこの公演。そういや今まであまり絡んでなかったっけ?しかもずんちゃんのランスロットの方が兄貴分だし!グィネヴィアが女性たちに弓の使い方を教えている時にアーサーとランスロットが岩の上からこそこそじゃれ合いながら(←言い方!)様子を伺ってるところが2人してかわいい。
ランスロットは意外と切なさ担当。ひとりグィネヴィアへの想いを歌っているとこは、背景の月も相まって美しい場面だなと思いました。
裏切ったりしたけど、最後の戦いでは言葉通り(←「最後まで守る」的なこと言ってたはず?)にアーサーを守って命を落とす…やっぱり切ないなぁ(;´Д⊂)

恋愛要素の少ない物語ですが、恋愛担当?なのがマーリンとモーガンな気がする…。ついでにすごく目立ってた!(特にモーガン)
自分を傷つけると相手も傷つき、相手を傷つけると自分も傷つくという…一蓮托生な関係になってるらしい(魔術のせいだっけ?)。「死ぬ時は一緒だ!」的なことですかね?…なかなかハードですな。
マーリンがいるから物語が動き出す…キーパーソンというかすべての元凶というか。もうちょっと上手いことできなかったのか?(←そしたら話が始まらないけどね)
この人がいなかったらアーサーは平凡なまま一生を終えたのかもしれず、その方が幸せだったのかもしれませんね。歌が多く、りっつ(若翔りつさん)の美声が響いています。
モーガンのましろっち(真白悠希くん)…研6?すごいな!こういう苛烈な女性は男役さんが演じると映えますよね(『CASANOVA 』(2019年花組)のコンデュルメル夫人の鳳月杏さんとか)。人の弱い部分を突っついたり、人を踊らせる力がすごい。暗躍してる。アーサーも頼りにしてるしね(これは意外だった)。
でもその行動の根底にあるのはモーガンへの愛憎なので哀しい人ではありますね。怖いけど。
この2人の最期もこうするしかなかったのかなぁ?

敵対するサクソン族の族長の王ウルフスタン…「ホントにまりんさん(悠真倫さん)ですか?」と言いたい。髪逆立ててるし、顔にはタトゥーみたいなの入ってるしで、見た目ヤバめ。…と思っていたらなんかの動物の内臓に手突っ込んで、手に血を付けて笑ってるんだもん。ヤバいのは見た目だけじゃなかった!(儀式的な感じでしょうか?)
サクソン族怖いんですけど!…よくアーサーは戦おうと思ったな。息子のアスガルがなぜか気になる。


ラストシーン。
岩場(王冠のセットになるよ!)に登ったアーサーがエクスカリバーを掲げます。真の王となるアーサーと新たな宙組トップとなるキキちゃんとが重なって、胸に迫るものがありますね゚+。:.゚(*゚Д゚*)゚.:。+゚
今回はラインナップだけで、フィナーレがなかったのが残念(デュエダン観たかった…!)ですが、この『Xcalibur エクスカリバー』とてもとても私好みの作品でした♪…もしかしたら前回書いた星組『1789』よりも好きかも?(←ホント暗くて重い話好きだな!)

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