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花組『鴛鴦歌合戦』『GRAND MIRAGE!』観劇記録・8/5(昼.夜)(その1)

8/13に花組大劇場公演が終わってから戦々恐々としていましたが…8/15に花組トップコンビ、柚香光さん(れいちゃん)と星風まどかちゃんが来年5月に宝塚を退団することが発表されました。
もしかしたらと予想はしてたけど、実際発表されるとヘコむし、後からじわじわきてます…。・(つд`。)・。

ご贔屓様の退団は何度経験しても慣れませんね…。
できればショーのある公演で退団してほしかった…!
来年は宝塚110周年の記念の年なのに…タカスペにも運動会にも出ないんですね(…見る予定ないけど)。
でもその潔い決断も格好良いと思います(…と涙を飲んで自分に言い聞かせる)。
まどかちゃんも添い遂げを選んでくれて良かったな。
トップコンビの退団は、一緒でも別々でもどっちでもいいと思ってますが、『歌劇』やらスカステの番組やらでれいちゃんとまどかちゃんの仲良しエピソードとか見せられると添い遂げであってほしい…と思ってしまいました。

今の内にれいちゃんをたくさん観ときたいと思って、今回の公演で大劇場遠征したわけですが…しておいて良かったなぁ。一応東京公演も観る予定はありますが。もちろん10/8の大千秋楽のライブ中継も見に行きますよ!

気を取り直して今回は、大劇場遠征で花組『鴛鴦歌合戦』『GRAND MIRAGE!』を観た感想を書いてみたいと思います。この日は2回観られて幸せでした。
そのせいか、いつも以上にダラダラ書いています。内容薄めで長いです。とうとう4000文字超えました…。
ついでにネタバレしてます(←コレいつも書き忘れる…σ(゚Д゚*))。



演目発表された時は「なんじゃこりゃ?戦前の映画原作とロマンチック・レビューの組み合わせ…そそられん!」と思ったものですが(←でも遠征してみた。だってれいちゃん観たかったから!)、蓋を開けてみれば…どちらもめっちゃ楽しかった♪ヽ(*´∀`)ノ

星組『1789』、宙組『Xcalibur エクスカリバー』と2週にわたって色味少なめ重めの作品を観たせいか…『鴛鴦歌合戦』の和傘使いも鮮やかなチョンパで始まる幕開きがより華やかに感じました!大階段を使ってパレード風のプロローグが明るく楽しいなぁ。
主題歌も戦前の映画の曲なのに(…むしろだからか?)耳馴染みが良く、お祭り気分♪o(゚∀゚o)(o゚∀゚)o♪
最近の花組さんは重っ苦しい作品が多かったので(←大好物です。でも観ててしんどい時がある)、たまには何も考えずに笑ってられるコメディも良いなぁと思いました。ハッピー!


登場人物たちがみんな楽しいし、愛すべき人たちばかり。…なんとも困った人も結構いるけどね!

とにかくヒロインのお春ちゃん(星風まどかちゃん)がかわいすぎる!
「ちぇっ」の言い方とか「お父さん嫌い」「お父さんのバカ」って言う時の間とか、面白いしかわいい。なかなかこんな風には言えないよ。
お隣さんの礼三郎のこと大好きなのがめっちゃ伝わってくるけど、素直になれないとことか観ててニヤニヤしちゃう(…というか最初から最後までニヤニヤしながら観てたな)。相合傘する時の傘を持つ礼三郎の手に触れようかどうしようかと迷ってる感じとか、結局触れるけどその時のぴょんと片足上げる仕草がキュンとしますね♪

お春ちゃん(貧乏・気が強い)とおとみちゃん(お金持ち・気が強い)の日傘を売る売らないの口論とか、礼三郎を巡ってのバトルとか娘役さん同士の言い争いってなかなかないから面白い。「ヘソの曲がったヒステリー」って…なかなか出てこないよ?こんな言葉。
おとみちゃん(星空美咲ちゃん)は、ワガママで押しが強いところがかわいい。取り巻きもいっぱいいるし、なんでも自分の思い通りになると思ってるんだろうなぁ。でもおとみちゃん「二束三文投げ売りのお顔ばかりで気にいらぬ」って取り巻きたちに結構ひどいこと言ってるよ…(取り巻きたちは全然気にしてなさそうだけど)。
いろんなところで繰り広げられる取り巻きたちのガヤのアドリブも面白い。
実は(親同士が決めた)許婚の藤尾もいるし…モテモテですなぁ礼三郎殿!…ヨッ!色男!
藤尾さん(美羽愛ちゃん)は恋煩いで寝込んじゃうし、思い込みの強いタイプでしょうか?武士の娘なので、なんかいろいろ強そうです。
この三人娘はそれぞれ違ったかわいさがありますね♪

お春ちゃんのお父さんの狂斎さん(和海しょうさん)は骨董狂いの困った人。
稼いだお金を全部骨董に注ぎ込んでしまいます。すぐ「買った!」って言っちゃうし(←でも気持ちは分かる!骨董じゃないけど私もオタクなんで…)。しかも騙されて偽物ばかり掴まされて、家族は堪ったもんじゃないですね。…端から見てると面白いけど。でも娘の幸せを願う良いお父さんです。

骨董狂いはもう1人いるよ!
物語の舞台となる花咲藩のお殿様(永久輝せあさん)なんですが…正直バカ殿ですなぁ。家臣たちも困っておかしなことになってるよ!
財政も危ないらしいし…大丈夫か?花咲藩。
でも“僕は若い殿様”の歌詞の「こぼれるこの笑顔」のとこでひとこちゃんにニカッと笑いかけられると「しょうがないなぁ」と思いそうになる(←ダメじゃん!)。
殿の骨董狂いと仕事しないのには理由があるらしい(麗姫談)が…それにしてももうちょい自分の立場を考えようよ!
麗姫(春妃うららさん)というしっとり上品で美しい正室がいるというのに、お春ちゃんに目を付けちゃうし…ホント困ったもんですな。

↑の2人の鑑定眼がなさすぎるのか…道具屋六兵衛さん(航琉ひびきさん)が騙して偽物売るのが上手いのか…。うーん、この場合偽物に気付かない方がおかしいかな?
この六兵衛さん悪いっちゃ悪いんだろうけど、憎めないお人だなと思う。狂斎さんとの骨董売るやり取りがほのぼのしてるように見えてしまう(←気のせい?)。
ラストなんて狂斎さんの麦こがしの壺が実は高価なものだったってちゃんと教えてくれるし(自分のものにしないし)。…意外と良い人?

お殿様の弟の秀千代君(聖乃あすかさん)は…似た者兄弟!(こちらは骨董狂いじゃないけど)
「嫌じゃ嫌じゃ」と駄々っ子振りがかわいらしい!(←成人してるけど!)よっぽど家督を継ぎたくないんだね…(←結構しょうもない理由だけどね)。
まあ花咲藩はお殿様と弟君がこんなだから、お家騒動になりそうもない平和でのどかな藩ですな。城下の話題も3年振りの開催の歌合戦のことだったりするし。
ほのかちゃんのなんともいえない顔芸?が楽しいですね。眉を寄せたほわぁとした表情(←どんなん?)がたまらない…。兄上とおんなじ仕草してるのもおかしい。
でもちゃんと満右衛門の策略を見抜くあたり…そこまでおバカではないのかな?


ほかにも個性豊かでおかしくも愛らしい人物がたくさん登場しますが、その中で1人異質だなと思うのが…主人公の礼三郎(れいちゃん)。

ほかの人たちがコメディで面白おかしくわちゃわちゃしてる時でも、一歩退いてるというか、なんとなく壁があるように感じてしまいます(おとみちゃんの誕生日に誘われた時の全力拒否は面白いけど。2回目の方が激しく拒否ってた)。
他人と関わらないわけではないけど、深くは踏み込まない…そんな感じ?(←勝手な感想です)
お春ちゃんのことも好きなんだろうにね。しかもお春ちゃんの気持ちも分かってるよ、この人!(「やいてるね」なんて言うちゃうし…憎い人。でも素敵♪)
そうそう!お春ちゃんのピンチにはちゃんと駆け付けるし!…ここの立ち廻りの礼三さんがめっちゃ格好良いよ∑d(´∀`*)(どこかコメディタッチな立ち廻りなのにね!)
礼三さん実は強いよ!余裕だよ!和傘使いが見事だよ!
…特に2本の傘をパッと開いて決めるところが好きです。:+((*´艸`*))+:。
あと噂のれいちゃんの鍛えられたふくらはぎ!いやーすごいな。思ったより大胆に裾を絡げてますよ(太もももチラリと見えてるよ)。男役さんは足を出すことないから(←女装時を除く)珍しいもの見たなぁという気分になりました。…コレ見ても良いんですか?
この立ち廻り、周りの人たちもいろんなことしてるので、楽しくて目が足りない♪…もちろん礼三さんにロックオンですが。ふくらはぎガン見してますが。

それはともかく。
この立ち廻りの後、殿が改心したり、狂斎さんの壺の価値が分かったり、礼三郎の出自が分かったり、でも皆の前から立ち去ろうとしたり…そんな中お春ちゃんが動いた!…壺割ったよヽ(ヽ゚ロ゚)ヒイィィィ!
「礼三郎さん、あなた、本当は幸せになりたいんでしょう?でも、幸せになっちゃいけないって思ってるんでしょ?」…お春ちゃんのこの言葉を聞いて腑に落ちた。だから礼三さんはひとり異質なのだと。自分を抑えてどことなく寂しそうで。
ほかの登場人物たちはみんな自分が幸せになる…というか自分の欲のために動いているもんなぁ。
「殿様だって、貧乏人だって。誰だって幸せになっていいのよ。だから、辛い過去も、あの壺みたいに割ってしまって、中から出てきた本当の心を大切にしましょう」この言葉沁みたよ…。今まで楽しく観てたのに、まさかここで泣かされるとは思わなかったよ…(*T^T)
「茶番に巻き込まれるのはごめん」と言ってた礼三さんもお春ちゃんの真心に救われたようで…やっと素直になれましたね。お春ちゃんのこと抱きしめましたよ!一度は拒否したお母さんのこと「母上」と呼びましたよ!
礼三さんも幸せになると決められてホント良かったなぁ(←何目線?)。

おとみちゃんは自分ちの丁稚の三吉と(←「えっ!そこ?」って驚いたけど)、藤尾さんは秀千代君と、ついでにお殿様は麗姫と円満に…みんな収まるところに収まりましたね!
でもこの三人娘は本当に友達になれるんでしょうかね…?(密かに「無理じゃね?」と思ってしまった←ひどい)

最後の場面は礼三郎とお春ちゃんの祝言だよ!
華やかでまさに大団円!…歌合戦は中止にされたけどね(タイトルは…?)。
2回目観た時に最後の最後で礼三さんとお春ちゃんがめっちゃ頬寄せてるのに気付きました(←なんで1回目に観た時に気付かなかった?)。…見せつけてくれるなぁ。ヨッ!ご両人!(←掛け声かけたくなる)
お2人の笑顔を見てたら、ものすごく幸せな気分になりました゚+.゚(´▽`人)゚+.゚
ドラマチックな大作ではないけど…「めでたしめでたし」という締めが似合う、何度も観たくなるような作品でした。…やさぐれてる時(←よくある)に見ると癒されそうです。

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