独特なおせち料理


 写真(かまぼこじゃないほう)の料理は、父が生きていたころまで、我が家のおせちに欠かさず出ていたものでした。少なくとも私は物心ついた頃からあって、食べていました。一族の伝統料理って感じ。
 父が好物だったので毎年あったけれど、それ以降はまあまあ面倒だしなくなって、今は母もおせちを作ったりしなくなっているので食べなくなったのですが、まったく忘れ去られてしまうのも悲しいので、記憶を頼りに再現してみました。

 レシピ的には「スルメの醤油漬け焼き」などで検索すると近いものは出てきます。
 丸ごとのスルメを酒と醤油と味醂などの混合液に漬けて柔らかく戻したものをグリルなどで焼いたもの――なのですが、検索して出てくるほぼ同レシピのものと、どうも見た目がちがう。まあ、切り方とかの違いだけかもですが。
 昔の記憶では、ゲソもついたまま大きな器に入れた液に漬けてましたけど、冷蔵庫に入らないし、この時期でも昔よりは暖かいので冷暗所に放置しても危険な気がするので、現代風に胴体とゲソを切り分けてからジップロックに入れて漬けてみました。
 三日ぐらい漬けたものを焼いて、丸まった胴体にゲソを通してから切ります。少し硬いけれど、まあまあ記憶通りのものができました。醤油は、やや少なめでいいみたい。もっと柔らかくするには味醂を多めの方がいいのかなあ。腐敗が怖かったので水は入れずにお酒多めで作ってみました。
 分量は適当です。酒2醤油1味醂0.6ぐらいですかね。
 普段、ほとんどお酒を飲まない私ですが、これを食べると日本酒が飲みたくなってしまいます。合いすぎるので。

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