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パナソニックは半導体事業売却で、投下資本を回収し、事業ポートフォリオ改善へ


パナソニックが半導体事業を売却する様です。

パナソニックは半導体事業から撤退する。台湾の新唐科技(ヌヴォトン・テクノロジー)に、事業会社の株式を売却する。パナソニックの半導体事業は赤字が続き、再建を目指してきたが、米中貿易摩擦による販売減速が事業継続を断念する引き金となった。かつて日本の電機大手は世界の半導体市場を席巻したが、積極投資を続けた韓国・台湾勢にシェアを奪われ競争力を失った。パナソニックの撤退により、日本の半導体事業のリストラは区切りを迎える。

パナソニックはリーマンショック以降、シャープの液晶テレビと覇権を争った、尼崎工場のプラズマテレビ撤退や、三洋電機買収後の白物家電のハイアールへの売却など、大規模な投下資本を回収することで、ROICベースで大きく事業ポートフォリオを改善して来たのが、ここ2、3年前までの話でした。

今後パナソニックが目指すのは、リチウムイオン電池の覇権と旧電工から来る住宅関連にIoTやデザイン経営を絡めたスマートホーム事業です。

一方で2年前に、テスラ3に独占契約で2170型円筒形リチウムイオン電池を供給するために、米国で大規模なギガファクトリーを建設、投資しましたが、必ずしも上手く行って言えるとは言えない状況です。

ただし、今、将来を見越して、リチウムイオン電池を供給出来ているのは、もともと三洋電機の電池部門からあったからであり、それを考えれば、パナソニックの事業ポートフォリオの組み替えは正しかったと言えます。

半導体部門を売却するのは心情的には惜しいところですが、冷静に考えて勝ち目のない戦いで赤字を掘るよりは、半導体の投下資本を回収して、違う成長事業に充てると言う判断なのでしょうね。

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