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諸国漫遊2021

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新月から満月の間旅に出ることにした。旅程は決めていない。
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記事一覧

20211119|満月

もう全て忘れそうだ。 帰ってきた。昨日まで旅していたんだっけ。よくわからない。 あの時の今はもう会うことはない。あたりまえか。 何を得たのか、どういう意義があったのか。総括する予定もない。これから立てていく企画の中に無意識に内包されるのだろう。 これからわたしがもし素敵なものをつくれたのなら、それは素敵なものと出会ってきたという結果なんだ。そこで理解ればいい。 手触り。 きっと手触りを感じたかったんだ。身体性について語ろうとするやつが、ずっと部屋の中でツルツルのi

20211118|小望月

『あとどれくらいでそこまで辿り着けるんだろうね。』 どこへ向かっているのか皆目検討もつかない日があった. でもさっきわかったよ. どこに向かっているのか。 全部思い通りにしたいんだ. それ わたしがやったら/わたしたちがやったら/あの人がやったら、 もっとすてきになるんだけどな。 大抵そうだ。 目の前で雄弁に語る方を尊敬しながらも 「わたしたちがやったほうがもっと素敵になる」という自尊心の炎が消えた試しはない. 任せてくれよ世界. それできるの、わたし

20211117|待宵月

つかれた。やっと疲れられた。うれしい。とても嬉しい。ほら、拙い語彙。ずっとこの時を望んでいた。ねむい。寝ちゃいたい。でもいま寝たら、きっと起きたときぼんやりしていてなにか落とし物か忘れ物をしちゃいそうだから、かろうじておきていよう。そしてさらにもう少しつかれよう。 やっと思考が止まる。かしこくなりすぎたんだ。もっとふうわりさ、ぼんやり生きてたはずなのに、いつからか演算が止まらなくなっていた。ここくらいでちょうどいいんだよ。思い出したかったこのレイヤー。やさしいせかい。ただ見

20211116|十二の月

もう終わりか。そんなことを思っている。このまま旅をしていたい気もする。だけどこれは旅だからはじまりとおわりがある期間限定の季節。 漫画読んで寝たいけど、眠いからねちゃおう。 #諸国漫遊2021

20211115|十一の月

賢さのかけらもないな。 ここから歩いて11分でバスターミナルに着くらしい。だけど、なぜかわからないがさっきからずっと、「とりあえず5時に起きれば大丈夫」そのフレーズばかり繰り返している。要は細かく考えたくないのだろう。朝起きて荷物をまとめてお風呂に入り、チェックアウトをして、ゴロゴロとスーツケースを引き摺ってバスターミナルに向かう。この間の映像を脳内で流すMPが足りないのだ。 今日はMPを激しく使い倒す一日だった。近頃そんな日が続いている。近頃とは具体的には何日前かと問わ

20211114|十日夜の月

駅まで行けば喫茶店はあるものだと思っていた。 待ち合わせ時間まではそこで時間を潰せばいいだろうと考えてた。 駅に着いた。 喫茶店は無かった。目視では確認できなかった。 ググってみた。 喫茶店は無かった。デジタルで拡張した目にも見えなかった。 それにしてもマックもないのか。いや、ここは関西だからマクドか。 イオンはあった。しかし朝のイオンはまだ静かだ。 世界にイオンしかなくなった後の生活しか知らないわたしは、そうなる前の生活を想像することができない。買い物もでき

20211113|九の月

旅に身体が慣れてきた。 旅、というか遊牧といった方が正確かもしれない。 毎日ふらふらどこかにいる。 ぼくはお金が結構好きなので、お金を使ってお金になるものを集める。 九州、西日本とうろうろしていてやっぱり東京脳なんだなと思うことがよくある。 機能的で資本主義的で市場経済的で計算機的で、イノベーションに代表されるカタカナ概念が大好きな東京脳。 これは東京という環境にずっと住んでたからそうなったという要因もあるのだろうが、元々計算機脳的なんだと思う。 解決するならシ

20211112|八の月

余韻。直感が冴えてきた。 おかげで5分後の未来もわからなくても大丈夫になった。 今日はどこにいくんだろう、なにをするんだろう。 旅をしていると選択肢は無限にある。 ここにいてもいいし、この街を散策してもいいし、どこかに行くとなったらどこにでも行ける。 電車?バス?飛行機?フェリー?どれでもいい。 何も決まらないまま旅をしている。 絶妙なタイミングで友人から連絡が来る。 バスに乗ろうか乗るまいか考えていたけれど、乗る選択が無くなった。 迷っていた選択肢が限定さ

20211111|上弦の月、埋葬をした

2021年11月11日. 令和時代に古墳をつくった。 もう少しまともなこと書けそうだし、書いた方がいいんだろうけれど、今はこれだけしか言えない。 また会いましょう、2045年。 #諸国漫遊2021

20211110|六之月

すばらしく誰もいない。 反対側も。 きっと朝までこのまま誰もいない。 貸し切りありがとう。 ノイズキャンセルヘッドフォンで春野を聴いてる 相性良すぎる - - - 今朝あたりからどこにいるのかわからなくなってきた 色に対する感覚が敏感になっていた - - - 謎の落ち着きは前から薄々感じていたけれど 世界を見る目が変わってきている 人を見る目が変わってきている - - - せっかくだから何か言葉にしたいんだけど 特に何も思いつかないんだ - -

20211109|五之月

一日飛ばすと本当にわからない。 昨日何考えてたっけ。 そうだ大阪にいたんだ。 もうどんな色の気持ちだったか思い出せないかな。 昨日は遠い昔だ。 だけど、あの人と会って、あの人と話して、あの人と会って 懐かしい場所を通り過ぎて それぞれの今があって 全て愛おしく思えたよ。 #諸国漫遊2021

20211108|四之月

どうやらもうひとつ地球を作るらしい 怒涛のようにことが起こりはじめた あらあら翻弄されてみよか この宇宙ができるときもこんな混沌だったのだろうか いや、こんなもんじゃないだろう 混沌よこい 呑み込んでくれ。混沌になれるまで キーワード: 節操がない非連続、断続、時間と文脈を無視したブリコラージュ そして、0story #諸国漫遊2021

20211106|繊月

朝から空が青かったり、地図を読めるようになってきたり、バスに乗れなかったり、あちこちでアイディアや出会いが連鎖的に大量発生していたり、味覚の魔術師のコロッセオにご招待いただいたり、 不思議で激動で自然な今日でした。 本日の発見。 わたし、愛されることが怖いんだ。 特に人から。 この旅の中で受け入れられるようになろうと思った次第でした。 逃げちゃダメだ。 まだ有ったか 人間らしい穢れ. はらいたまへ きよめたまへ #諸国漫遊2021