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産前にて書き留めておきたいこと

もうすぐ子供を産む予定なので、妊娠前まで思っていたことを書こう。

わたしは新卒で3年間地元で働き、地元が同じ夫と結婚した。夫は転勤族で県外にいたため、結婚を機に県外に離れた。

夫はリゾートホテル勤務のため、居住地は何も無いところだった。何でも持ってる人が何も無いところに贅沢を見出すのだろう。自然しかなかった。
生活圏のすべてが遠く、自家用車が必要になった。

夫の勤務先は長時間拘束&休みも少ないため、結婚してるといっても夫と顔を合わせる時間はあまりなかった。
こんな生活をしていたら当然子供を産んだとて、ワンオペ育児は確定だった。

わたしはただでさえ社会人になって友達を作るのが難しいと感じていたし、転勤族なのに新しいコミュニティを作ったところで意味はないと虚無感でいっぱいだったので、ひとりぼっちだった。

絶対に育児ノイローゼで鬱を発症する。じゃあこの環境では子供は無理だ、という結論に至った。


父も父方の祖母もそんな気持ちは知らずに、子供を催促してきた。
祖母に至っては「結婚してしばらく経つのに子供ができないなんて、おかしいんじゃないの!?」と診察費のお金を握らせてきた。
身体と頭のどちらかがおかしいって意味だったと認識している。

なんでわたしの気持ちや将来の子供ことを考えずにそんな不躾なことを言うのか。
それはセックスの強要でしかないじゃない。気持ち悪い。
今だってそう思ってる。でも産後は変わるのかもしれないと思って、このnoteを書いている。
変わってしまったらわたしも誰かにセックスを強要してしまうのだろうか。


結局夫がモラハラ上司のせいで退職し、コロナ禍のなか地元に戻ってきた。
わたしは地元が大嫌い。実家が嫌い。田舎で世間が狭くて嫌い。新卒で入った地元の会社でセクハラパワハラサビ残早出させられて耳にするだけで虫唾が走る。など色んな点で嫌いだ。今でもだ。

でも全てを諦めないと子供はもてないから、戻ってきた。
別に子供が欲しいなんてその時は思ってなかったけど、後悔したら嫌だなくらいの気持ちはあった。

戻る前は今の時代子供をもてるひとたちは、金持ちかバカしかいないと思ってた。

結局わたしも金銭的猶予は無いので親や親族を頼るつもりだから、見通しは当たってた。
でもそれだけじゃなくて、何かを諦めた引き換えに子供をもてるようになった人もいるんだと自分自身の経験で気付いた。

諦めた結果、わたしはもうすぐ母になる。

何かを手放さないと何も得られない。でもまだ得られる人間なのだから幸せなのだろう。
人口減の日本で産まれるこの子が、どうか幸せに生きていけますように。

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