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出稼ぎ介護労働者の夢②

来日を目指すフィリピン人労働者に、日本の介護を教えていました。しかし、コロナで海外から人材の受け入れが出来なくなり、フィリピンにある介護クラスは閉鎖。私は帰国することになりました。

しかし、ただ帰国するのはもったいないので、今まで送り出してきたフィリピン人介護労働者の気持ちになって、今度は、私が、私自身を、日本の介護現場に送り出すことにしました。

今回は、出稼ぎ労働者が抱く夢について、私の考察をシェアします。

はじめに



日本でプロ介護士を目指す3つの理由



結論から言うと、「日本で介護のプロフェッショナルになって、世界に羽ばたいてください」が、私の答えです。

残念ながら、日本で介護の仕事をしているだけでは、魅力的な報酬は望めません。家族を呼び寄せるにしても、共働きをしなければ一家を支えられません。語学力の乏しい外国人が働ける職種は限られています。

であるのなら、出稼ぎ労働者として、日本よりも報酬の高い国に移動したくなるのは、当然だと思います。介護が必要な国は、日本だけではありませんからね。


アメリカの高齢者グループホームで働いていた時の写真

しかし、出稼ぎを目的とせず、プロフェッショナルな介護士になることを目指すのであれば、日本はベストな国です。理由は3つあります。

  1. 現場にたくさんのプロフェッショナルな介護職人がいる

  2. 介護福祉士という国家資格(ゴール)と、それを目指すプロセスが確立している

  3. 介護保険制度と、障害者総合支援という、別々の介護を学べる現場が存在している


以上、プロフェッショナルな介護士をめざす者にとって、これだけの条件が整っている国は、世界広しといえども、日本にしかないでしょう。


だからこそ、魅力的な報酬は望めなくても、難しい語学を習得しなくてはならなくても、日本で介護士として働く理由があるのです。

次回は、世界の介護ニーズについて書きます。


フィリピンで介護クラスの風景


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