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ロングゲーム 要約


人生は100年かかるロングゲーム

人生100年時代だ。
その時間を何に使うか?
答えられない人がほとんどのように思える。
選択肢の多すぎる世の中で選択を絞り、集中させることは大いに難しい。
ある意味、答えられないのは当然なのだ。
しかし、残りの人生は限られている。
残りの人生の使い方が決まっていないで、自分の納得した人生を送れるだろうか。
納得する人生を送るには
自分の幸せを定義することが最初のステップだ。
これを後回しにしてはいけない。
現代人は忙しい。
忙しくすることで、毎日の満足を得ているんだ。
そして、本当に大切なことから目を背け、なるべく考えないようにしている。
目先の報酬に踊らされ、本当にしたいことを先送りにしていないか?
この人生という長期戦ゲームにおいて、長期的思考は必須だ。
長期的思考を身につけるには、短期的思考を捨てる勇気が必要だ。
人生の使命を見出し、長期的戦略を立て、選択し、集中するのだ。
そうすれば、大抵のものは手に入る。
小さなことでも、確かな戦略をもって行動していれば、必ず成果はできる。
大事なのは、すぐに結果を求めないこと。
1年たって変わらなくても、あきらめない勇気をもて。
ロングゲームをプレイしよう。

人生に余白を持つ


現代人は忙しさゆえに、仕事のこと以外を考える時間は多くない。
仕事をして、家では親として振る舞い、休日には家族サービス。
そんな毎日に、人生の意義について考える余白はあるだろうか?
何かを考えるには余白が必要だ。
目の前のことばかりに追われ、同じ毎日を過ごしていてはあっという間にロングゲームは終了する。
その毎日の中にも、本当は必要ない時間を探してみるんだ。
毎日のこの作業をもっと短縮できないか、そもそもこの作業必要なのか、誰かに任せることはできないか。
試しに、時間を制限してみるといい。
何時になったら強制的に仕事は終わり。
そうすれば、自ずと短縮の方法を模索するようになるだろう。

魅力的に思えることもノーと言えるようになろう。
ノーということはストレスがかかるし、相手にも落胆させてしまう可能性がある。
しかし、魅力的に思えることをなんでもしていると、それこそ時間がいくらあっても足りない。
「やりたい!絶対やりたい!他を犠牲にしてでもやりたい!」と思えることなら、それはやるべきだ。

できないことをやらないようにする。
これは自分でできないことを認める必要がある。誰しも好ましいことではないだろう。
だが、余白をもつということを優先するには、できないことを認め、自分ができることだけをするようにする必要がある。

何に集中するか

「自分が何をしたいのかわからない」
これにつまづいている若者は多いように思える。
確かに、覚悟はいる。
何をするか決めることは、他のことを捨てることになるからだ。
しかし、この短期の欲望と戦うことに慣れておかなければ、常に現状の犠牲者となる。

やりたいことを見つける方法
昨今はお金ベースでやりたいことを決める人がいるが、人生の意義を見出すことに焦点をあてるなら、お金よりも「自分の興味」をベースに考えてみるとよい。
自分が今、自発的にしていることはあるだろうか。
YouTubeを見ることが習慣なら、YouTubeを見ることの何に惹かれているのか?
どんなジャンルだ?どんなYouTuberだ?その人の何が面白い?
自分の欲望を深掘りしてみると、自分の本当に関心があることに辿り着けるかもしれない。
また、自分が何に時間を使っているか分析してみることも有効な手法の一つだ。

現状から程遠い極端な目標をたてる
目標達成において、実現可能な範囲で目標を立てることがしばしば見られる。
悪いことではない。
しかし、時として極端な目標を立てることが大きな力になることがある。
それは、「他人に無理だと思われること」が原動力になるからだ。
これを成した時には、その成果以外に「無理だと思われたことを成し遂げた」という絶対的な自信が手に入る。
時として、極端な目標に挑戦することが大きなパワーになることがあるのだ。

新しいことに挑戦する時間を20%つくる
Google社が実践しているルールだ。
新しいものを常に生み出し続けるために、新しいことに挑戦する時間を確保する必要がある。
実際には、Google社員は激務なので、100%の業務にプラス20%設けているそう。
20%の時間を確保することのメリットは、長期間を見越して、チャレンジできる点にある。
本業の人が数日、数週間でやるところを10年単位でできるのが、20%ルールの強みだ。
当然、安定した本業の収入があることが前提である。
本業というのは、投資でいう債権のようなもの。
リスクの低い分、リターンも大きくない。
80%は債券で運用しつつ
20%の挑戦でハイリターンなことに臨むのだ。

探すモードと集中モード
そうはいったものの、一点集中しなければならない時がある。
債権すらも安定して運用できないのに、新しい挑戦することは好ましくない。
探すモードと集中するモードは使い分けなければならない。
探すモードで債権を見つけたら、集中モードで結果が出るまで一点集中。
足元のことが疎かなのに、周りをキョロキョロしていたらどこにもたどりつかないという結果に終わる。
切り替えを使い分ける習慣をつけよう。

波に乗る
結果を出すのには4つフェーズを意識するのだ。
①学ぶ
②創造する
③コミュニティをもつ
④収穫する

知識をつける。
できれば、だれにも負けないくらいの意識で知識をつける。
創造
自分なりに知識、経験を得たらそれを元に創造する。それが誰かのためになるものにし、価値あるものに創造する。
それが自分だけの発信で人に伝えることができれはなおよい。
つながりをつくる
自分の考えではいつか限界がくる。
他人の考えを知り、自分の考えとマッチングさせる。
つながりをつくることで、仕事も舞い込みやすくなる。
収穫する
時期が来たら収穫する。この収穫には賞味期限がある。
賞味期限が切れたら、また新しいことに挑戦する。
過去の成功で今の自分が幸せになることはない。
これら4つの波で考えることで、停滞することをふせぐ。ロングゲームをプレイするには、自分のフェーズによって、振る舞いやツールを変えていく必要があるのだ。

戦略的レバレッジ
時間レバレッジ
効率化を図るために二つの有効な質問が挙げられている
①無駄になっている時間にレバレッジを効かせるにはどうすればいいか?
②10回のことを1回で済ますにはどうすればいい?


これにはマルチタスクが挙げられる。
ここでいうマルチタスクは、互換性のある2つのタスクだ。
創造的なタスクはマルチタスクすべきでないが、「オーディオを聴きながら運動する」「仕事仲間と調査に行く」などだ。


これは10回でなくても、2回でもいい。
1回の行動で2を生み出すにはどうするかを考えるのだ。
例えば、ブログを書き、Twitterで告知するだけでは勿体無い。
ブログを書いたなら、Twitterだけでなく、Instagram、Facebook、あらゆる媒体で告知するのだ。ブログを書くほどの手間は不要なはずだ。
ブログを書くという大きな石で一羽の鳥を落とすのではない。
その大きな石で何羽も鳥を落とすのだ。

不足を得意なことでレバレッジ
足りないことを理由に行動しないのはもったいない。
自分に何か武器があるなら、その武器を生かして不足しているものにレバレッジをかけるのだ。
例えば、
ネタはあるけど発信力がないならSNS代行に外注する
資金がないけど実績があるなら、融資を受ける
など。
自分が持っている武器をいかに利用し、レバレッジをかけるかを考え、複利的に増大させよう。

信念


ロングゲームをするうえで、心構えはなによりも重要だ。
プレイするゲームには、どんな障壁が待ち受けているのかをあらかじめ知るのだ。
その障壁が立ちはだかった時に、どう対処すべきかを心得て臨むのだ。

比較
誰しもに訪れる障壁だろう。
スタートは同時期なのに、自分よりも大きな成果を上げている人をみると、自分の無能さに呆れてしまう。
また、SNSで他人からの評価が可視化されたことで、他人の価値基準に合わしてしまうことが往々にしてある。
そのことによって一喜一憂することは避けなければならない。
他人に価値判断を委ねてはいけない。
自分が敷いたレールを前進しているかどうかで価値判断をするのだ。

一夜にして成功はない
一夜にして成功してるように見える裏には10年かかっている
という言葉がある。
数年で結果が出ないことを覚悟し、努力することを選択できる人は少ない。
そこに競争の優位性がある。
必要な努力を理解し、必要な継続をこなす。
そして、人は指数関数的に成長する。
最初の数年が耐えられずに指数関数は存在しない。結果が出るまでは欺きの段階だと認識するんだ。

うまくいかないとき
自分に問いを投げかけよう
①なぜ私はこれをしているのか?
②ほかの人はどうやって成功したのか?
③信頼できる人は何と言ってるのか?

初心に戻り、最初の目的を振り返ることで本来の自分にリセットすることができる。
目的を見失うと道を誤る。

すでに同じ道を通った人は、どのように、どのくらいの時間をかけてゴールまで達したのかを知る。そうすることで自分の努力量が適切かどうかを判断するのだ。

信頼できる人が、どんなアドバイスをしているのか。そして、自分の進んでいる方向が正しいかを立ち戻るのだ。
必要なら戦略の修正、方向転換もしていこう。
ロングゲームは長いのだ。

失敗
行動は実験だ。
自分がこれが正解だと仮説を立て、成果が出るかどうかを検証する。
成果が出たら、成功
失敗したら、修正
実験における失敗は、失敗ではない。
修正の余地を与えてくれるものだ。

回復
体力を使い果たしてから仕事をするのは非効率だ。
体力を使い果たしたら、適切な休息を取り、次に備える必要がある。
ロングゲームはマラソンだ。
マラソンでは、適切なペースが求められる。

それを無視して、続けることは短期戦と変わらない。
夜19時になったら仕事を終わる。来月には18時半にしてみる。
など、余白を確保するためになるべく、早い時間で終わらせるよう工夫しよう。
そうすることで余白も生まれ、効率を考える機会も生まれる。

7年先を見据える
3年を見据えてプロジェクトを進める人がいる。
そうすると、同じ期間で考えてプロジェクトを進める人が競合となるため、多くの競合とぶつかる。
AmazonCEOのジョフ・ベゾスは7年を見据える。
みんな7年かけて戦うことを恐れるため、競合がいなくなる。
設計の段階から差別化しているのだ。
長期で戦うことは覚悟と忍耐が必要だ。
それを乗り越えた先には、ほとんど競合のいない世界を築くことができる。

まとめ

人生はロングゲームだ。
ロングゲームは楽しさやゴールを自分なりにカスタマイズできる。
自分だけの幸せと目的を定義づけ、そのゲームをプレイすることで自分の人生を生きることができる。
その道程には、様々な壁が待ち受ける。
他人との比較、うまくいかないとき、失敗など。
時には、死にたいと思うほど追い込まれることもあるかもしれない。
しかし、それは道半ばに起こる欺きだ。
その欺きが起こることを前提に、戦略の時点で対処法を心得ておくのだ。
騙しに惑わされることなく、常に長期目線で人生を捉え、結果が出るまで諦めない。
必要なのは、人生を考える余白と集中と信念だ。
短期的な結果に惑わされることなく、長期の結果に執着しろ。


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