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Library of the Moon⑩

⑩ベンダーの図書館

女は図書館員で今日、彼女の父親が死んだ。彼女は朝、泣いている母親から電話をもらい、吐き、それから着替えて仕事にきた。背中をぴんとまっすぐにしてデスクに向かい、いつもベストセラーをかりるために図書館にくる若者に彼女はとても礼儀正しくたずねる、最後にセックスしたのはいつだったかとたずねる。
/エイミー・ベンダー「どうかおしずかに」、管啓次郎訳

砂浜でカフカを拾う頭上には永遠に啼きやまぬ海猫
/ヨシダジャック『夜の発明・犬を預ける』

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