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【映画】『マンディ 地獄のロード・ウォリアー』(ネタバレ有)

 最近は存在自体が少々ネタ化しつつある俳優ニコラス・ケイジ。そんな彼が大いに暴れる怪作がこの『マンディ 地獄のロード・ウォリアー』である。 

・ネタバレなあらすじ

ちょっとミステリアスな妻マンディと静かに湖畔の家で暮らすニコケイことレッド。そう、マンディはニコケイじゃなくて奥様の名前なのだ。
冒頭からひどいネタバレだね。
黙々と伐採業に勤しむニコケイ。仕事を終えて一服しているところに、仲間に酒を勧められるも断る。一見ストイックに見えるけがタバコは吸う。山林で喫煙は危険じゃね?
そんな心配をよそに静かに流れるキング・クリムゾンのスターレス。
 なんとも不穏な雰囲気で幕は上がる。

その後はかったるい哲学じみたやり取りとイチャコラシーンが続いて、観客の眠気がマックスになるのだが、マンディが車でたまたま通りすがったカルト集団の教祖に目を付けられたからさあ大変。連中はいとも簡単に彼女の住まいを割り出してlet's誘拐
自分達だけでは心細いのでオカリナっぽいまほうどうぐで心強い連中を呼び出そうとする教祖の部下。「ぽへ〜」という間抜けな音に、一緒に付いてきたアホ部下さえも来るわけねーだろと思っていたら、本当に来てしまった。イボイボゴツゴツした装いのバイク集団が。
怪しい液体と冒頭から死亡フラグの立っていた、脳みそまでコカコーラとポップコーンが詰まってそうな男を生贄にして契約成立。なおこの時点で本人はその事実を知らない。まあ、仕方ないよね。
寝込みを襲われたニコケイとマンディ、為すすべもなく取り押さえられ二人離れ離れになり、生贄は雑に殺されるのでした。
 
ミュージシャン崩れの教祖サマは、マンディを薬漬けにしてまで一生懸命俺音楽の良さを主張。しまいには着ていたガウンを開いて股間のナニを見せつけ自己陶酔モードに突入(安心して下さいモザイク入ります)
 しかし、カーペンターズの足元にも及ばないへろんへろんなインドっぽい音楽を聴かされても、メタルTシャツ愛好家の奥様の心に響かない。鼻先で笑われた教祖サマは大噴火を起こしてしまうのだった。

 カルト教団とバイク集団にボコられたニコケイは、目の前で袋詰めになったマンディを燃やされて茫然自失。だが彼は拘束されてどうにも出来ない。
 血塗れになりながらなんとか自由の身になったニコケイだが、愛する妻は既に骨どころか殆ど灰の状態
 なんとか目の前の自宅まで戻るが、疲れと己の無力さに打ちひしがれて床に突っ伏すニコケイ。だが、そこでヤラレっぱなしのニコケイではなかった。
トイレのキャビネットに仕舞い込んでいたキッツい酒を浴びるように飲むニコケイ。
冒頭で仲間に勧められた酒を断っていたのに、浴びるように飲むニコケイ。そして、

ニコケイ大・発・狂

哀しいシーンにも関わらず、虎がガォーしてる関西のオバちゃんが好きそうなトレーナーに白ブリーフ一丁スタイルで暴れるものだから、劇場内の人大困惑。笑っちゃいけないシーンなのに、笑いが込み上げてくる辛さ。劇場内の後ろの外国人二人組は大爆笑。
ごめんなさい、私も笑いました

覚醒したニコケイ。
お気に入りのTシャツに着替えて謎の老人の所に赴き、狩りの時間だゴルァ!(意訳)と数少ないニコケイの台詞。大体事情を把握した老人から預けていたクロスボウを受け取ると、斧だか剣だか分からないオリジナルの武器の作成に取り掛かる。
中学校時代のノートに書いたオレが考えた最強の武器を想像して欲しい。心が痛くなっても私は知らないけど。
鋳造からグラインダー ちゅいーんの流れがスムーズ過ぎてお前ナニモノ? グラインダーマンかよ。だが、この映画にそんな事を問い詰めるだけ無駄なのだ。グラインダーマンって誰だって? 彼らだよ↓


お気に入りのTシャツとサングラスを掛けたニコケイに敵は居ない。先ずはクロスボウで一匹仕留めて敵の本拠地に乗り込む、つもりが捕まってしまった!
しかしそこはニコケイ。ピンチを切り抜けてやたら生活臭のするアジトで大暴れ。チラッと見えた死体さん達のお家だった様な気もするけど、ニコケイそんな事気にしている場合では無い。だってお気に入りのTシャツ斬られちゃったし。そして、ポルノ映画(モザイク修正済)を観ながら自家発電に勤しんでいる一匹を仕留め、返り血で真っ赤になった辺りで彼のネジが完全に吹き飛んでしまった。
明らかに怪しいドロドロした液体の瓶を手に取るニコケイ。まさかそれを舐める気か? いや、思い留まった、ってやっぱり舐めるんかー! 

謎の液体でキマりにキマりまくったニコケイ。
敵のアジトに乗り込んで、チェンソーや斧だか剣だか分からないオリジナルの武器を駆使して容赦なくカルト集団を薙ぎ払っていく。

教祖サマを両手でぐしゃっとして、すべてを終えたニコケイ。しだが、愛する妻はもう居ない。そんな彼に奇跡が起きる。赤く染まったニコケイは満面の笑みを浮かべ、マンディとともに遠く旅立つのであった。

そう、この映画はホラーでもスプラッタでもなく、レッドとマンディの永遠へと続く奇跡のラブストーリーだったのだ!

・感想

何だこの悪夢。
紛うことなき電子ドラッグ。とてもじゃないけど万人にオススメできない。

・BDとDVDが発売になるよ

そんな『マンディ 地獄のロード・ウォリアー』ですが2019年4月2日にBlu-ray DiscとDVDが発売になります。
ニコラス・ケイジの声を吹き替え担当するのは渋オジ俳優山路和弘氏。ニコケイ大噴火シーンを彼の声で聴いてみたいと思うのは、多分私だけでは無いと思う。

それにしてもこれ書いてて凄く疲れたんだけど、もう一回マンディキメてこないとだめかな。

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