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2022年の映画の期待値、答え合わせ

2022年も半分が過ぎました。年始に私が楽しみに挙げていた映画10作品がほぼ公開されたので実際に期待どおりだったのか一度整理してみます。

▼期待以上だった(5):

ハウス・オブ・グッチ
フレンチ・ディスパッチ
ウエスト・サイド・ストーリー
トップガン マーヴェリック
The Northman

これらの作品には概ね満足しました。

現時点(2022年6月末)での年内ベストは『フレンチ・ディスパッチ』です。クリエイターへの愛が溢れていて私もいくつか長文を書きました。今のところ2Kブルーレイまでしかホームメディアで販売がないので、ディズニーには4K盤の発売を検討していただきたい所存です。米国アマゾンでは4Kストリーミングをしているので不可能ではないはず。

ウェスト・サイド・ストーリー』も非常に良かったです。スピルバーグは王道すぎるので逆に過小評価される現象が起きやすい。この映画の完成度は凄まじいものがありました。長文での感想も記事にしたのでリンクを貼っておきます

The Northman』は私の期待にほぼ完璧に応えてくれました。現時点(2022年6月末)で日本公開は未定ですが、海外では4月に公開済みで4Kブルーレイが入手できたのでそちらで鑑賞しました。おそらく日本のシアターではDolbyCinemaを使わせてもらえないかもしれないので、自宅で高画質で観れたのは結果的には良かったかもしれません。ビジュアル重視の監督の作品で、日本語字幕を消せるのもポイントが高いです。

▼やや期待はずれ(3):

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム
THE BATMAN-ザ・バットマン-
シン・ウルトラマン

決して悪い作品ではありません。むしろ良いですが、期待していたほどではなかったというのが正直な感想です。

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』はSNSは大絶賛の声で盛り上がっていましたが、根本的にはいつものMCU映画なので、あまり新鮮な気持ちにはなれなかったです。それが私の減点ポイントですね。もちろんトビー・マグワイアやアンドリュー・ガーフィールドをスクリーンで観たときには感動しましたが、それはある意味で想定の範囲内ですから。逆に言うとスペシャル出演以外は話がチグハグで騒がしいだけの退屈な映画でした。FFHが撮影と脚本ともに本当に革新的でハイレベルだっただけに残念です。短い文章では説明しきれないので別記事を読んでいただければ幸いです。

THE BATMAN ザ・バットマン』はプロモーションでは残虐性とかジョーカー以来の狂気とかで煽っておいて、いざ蓋を開けてみたら1960年代のゆるいテレビドラマのリメイクだったのでズコーッて感じです。(笑)本作はある意味で『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』みたいな映画なんですよね、本質的には。スクリプトを読み込むと結構面白いので、このままハードボイルドに徹してくれなかった(万人ウケさせるためにややマイルドに調整された)のが残念です。これはこれでアリだとは思います。ただ私が年間ベストに選ぶような映画ではありませんでした。

シン・ウルトラマン』は樋口真嗣監督作品なので最初から期待しすぎないように注意していましたが、庵野秀明作品として観れば「はいはい、いつもの庵野作品ですね、わかってますよー」止まりでした。思わせぶりなモノを可能な限り並べて、実は深い意味はない。いつもの手法です。

私には山本耕史よりも、長澤まさみの顔が可愛いという印象が強く残りました。登場時になかなか顔を見せずバストやヒップばかり映すのと、巨大化したときにちょっとエッチな見せ方をするのはアリだと思います(エヴァでもよくやってますよね)が、気合を入れるときにケツをアップにするのは単純にテンポが悪くなるので要らないと思いました。(笑)

ただし全体的には禍特隊のどこか天然ボケの入ったワンテンポずれた感じが、元祖ウルトラマンのドラマパートの科学特捜隊のいかにも昭和っぽいノリやテンポを現代風に形にしたもので、その表現はオマージュとして結構面白いと思いました。ここは樋口テイストよりは庵野テイストが強めですかね。

▼まだ観てない(2):

Coda コーダ あいのうた
ジュラシック・ワールド/新たなる支配者

コーダ』は完全に誤算でした。こんなに自宅で鑑賞可能になるまで時間がかかるなんて。アップルが配給してるんだからAppleTVにすぐ出るだろう、そうすれば日本語字幕も消せるから一石二鳥だぜ、と思っていたら、まさかの国内配給でギャガと揉めまくった末に7月にようやくAmazon独占配信になるとは。アメリカ本国では昨年8月に配信済みなのに。せめてAmazonで字幕を消せることを祈ります。ここまで待った意味がなくなるのは悲しいです。(笑)

ジュラシックワールド/新たなる支配者』は、実は私は前作の『炎の王国』が結構好きなんですよねー。あのバカっぽい感じが。あれは真面目なマインドで観る映画じゃないですよ、クリス・プラットが燃える溶岩の至近距離で普通に活動したり火山灰に巻き込まれても無事だったり、某マーベル映画のパワーストーン(オーブ)が素手で持てる設定をそのまま受け継いだ状態でしたから(どちらも常人なら余裕で死んでますよw)。しかしながら映像美は秀逸で、ホラー演出もよく出来ており、4K HDRで観たらラストバトルはかなり良いです。その方向性で振り切れてくれるなら、『新たなる支配者』はかなり期待できると思います。今のところ予告編からはそんな感じがビリビリ伝わってくるので期待しています。

了。

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