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デンタルフロスと、スキニーパンツと


3年続けてきたこのnoteのひとつのテーマは「ファッションに興味がない」だったと思う。

そう言い続けてきた。そしてそういうキャラでいることで、ダサい自分に予防線を張っていた。しかし僕は自分を心の底からダサいとは考えていなかった。「ダサくなりようがない無難なファッション」を選んでいたつもりだったからだ。

薄々、というか。この「無難」はいったいいつの時代の無難だろう?という事実に僕は気がつき始めていた。

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僕のファッションは、無地のネルシャツに黒のスキニーパンツである。これを3年間ずっと着ている。上も下も体にピッタリとフィットしている。それは「おしゃれはサイズ感が大事」という10年前の知識と、ヒップホップにハマってダボダボのパーカーを着ていた学生時代に「正直それはやめてほしい」と当時の彼女に言われたことが軽くトラウマになっていることに由来する。

しかし、今の流行りはどうやらゆったり目らしい。自分のファッションに興味がないというのはすなわち、他人の服もどうでもいいということだ。10年で気づけば流行りは移り変わり、ぴったりフィットした服が「垢抜けない」と言われてもおかしくないところに今は来ているのかもしれない(相変わらずファッションに疎いのでかなり適当に書いてる)。

途端に、ゆったりしたズボンを履きたくなってしまった。

服が欲しいなんていつぶりだろう。服にお金をかけないことで貧乏フリーター生活をやってこれていたところもある。でも、今は自分の変化を喜びたい。

久々にデンタルフロスをした。歯医者さんに検診に行った際(正しくは詰め物が取れてはめ直しをお願いしに行った際)、フロスをサボらないでと注意されたからだ。

歯ブラシで取りきれていない汚れがごっそり取れて、気持ち悪いな〜と思いながらどこか恍惚の表情を浮かべている自分がいた。大きな耳垢しかり、巨大な老廃物が取れた時の人間の脳には快楽物質が分泌されるようだ(自分調べ)。

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もしかしたら、最近赤い時計を買ったことでファッションに興味を持たざるを得なくなっているのかもしれない。

G-SHOCKです


分かってはいたけど、この時計めっちゃ難しい。自己満で買ったはずが、これを活かす服がいると足し算足し算の脳みそに変わってしまった。

「モノはモノを連れてくる」とはよく言ったもので、時計が服を引き寄せている感覚がある。

でもそれ以上に、僕は自分の心の変化を楽しみたいと思っている。あれだけオシャレに無頓着だった僕が、太めのズボン(パンツと呼ぶ方がオシャレ上級者感が出るか?)のコーデを調べている。

年末、高校の同級生と会うのでその時にちょっと今までと違う自分を見せたいなあと企んでいるところ。

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