jaminism

詩、言葉、考えてるコト

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名前のない贈り物

目立たない場所に咲く綺麗な花が優しく吹く風と踊ってその体を揺らしている お婆ちゃんの腕の中で小さい子供が眠っている ゆったりと歩く寝息の速度 校舎に跳ね返る野球少年たちの掛け声が青い空に吸い込まれていく 磨りガラスを抜けた西陽が輪郭のボヤけた光になって部屋を包む、夜の手前 団地のどこかの部屋から漏れるfmラジオ、背丈よりも高いひまわり、錆びれた自転車 深く吸い込んだ春の空気が眠気を誘う 日常の隙間に転がる誰かにとっては何でもない、でも確かな美しさを纏う時間のこと

    • 【詩】beat.

      放たれた生身の言葉が 地を這う夜 残された者たちの宴 一夜の悠久 空の下で赤い血がただ脈打つ 溢れた涙が蒸発して 天から降る夜 また一つ祈りが騒ぎ立つ

      • 空の下の街と人

        久しぶりに行った高円寺や下北沢の線路下、 再開発されて"オシャレな店"が並んでいた。 どこかの街でも見たことあるような線路下の光景、あそこだけを切り取って見ればどこの街かわからない。 古びた街よりよっぽどくさい、"大人の事情"とやらを感じる。 春の陽気にも関わらず、心に冷たい風が吹きつけた。 散歩をしていると、人で賑わう歩行者天国に辿り着いた。花屋に古本屋、色とりどり様々な個人店が並んでいる。 その並びの中に、古びた街中華を見つけた。店内が見えるガラス張りには赤文字でメニュ

        • 【詩】timeless

          名前も知らない 誰かの隣で 初めましての代わりに 笑みを浮かべている どんな言葉の相応しさも 二人の見つめ合う静けさに敵わない timeless 想いだけが独り歩き 地平線にただ、浮かべてみる

        名前のない贈り物

          血と骨

          ビートたけし主演、戦後間も無い日本を生きる在日朝鮮人達の話。 主人公の金俊平は、強靭な肉体と冷徹な心の持ち主。バケモノ。鬼である。 自分の気に入らない者には暴力を振るい、周りの者をコキ使い、大金を稼ぐ。性欲のままに、女を犯して、我が道のみ行く。その道の上に邪魔者が入れば、暴力を振るう。 そう、ひたすらに胸糞悪い映画なのだ。 男らしさで見ていて気持ち良い、という感じではない。全くもって何を考えているのか分からず、次の一手に何が飛んでくるのか分からない暴力性。彼のあまりの理不尽

          【詩】夢/現

          夢から目が覚める 深海20m わずかな光が届く場所 蒼い部屋で一人、夢うつつ 夢の中、出会ったあの子は誰だろう 途切れた夢を手繰り寄せるように 静かにまた、目を瞑る 次に目を覚ます頃には 眩しい光が部屋を満たしていた もう、朝だ あたたかい珈琲を淹れよう なんて、考えながらも まだ布団からは動けない あの子は、一体、誰だったのだろう

          【詩】夢/現

          note最高

          note、居心地が良い なんてったって、フォロワー1 基本的に、誰にも見られていない 共感のコメントすら飛ばせない世界で せめてもの、ハートの知らせ 気持ち程度に、#をつけている 巡り会えた誰かに、読んで頂きたい 互いのスクロールの中では、通行人A 言葉に触れた瞬間から、傍観者B 気に入ってもらえたなら、やはり嬉しい

          【詩】なんだかんだ

          悲しみに暮れる午後 雲ひとつない青空が それを際立たせる 面白いことなど、何もない 部屋で一人 意味もなく 口角を上げてみる 悲しみの中で 何もおかしくないのに 口角を上げている そんな自分が、やけにおかしくて なんか笑える

          【詩】なんだかんだ

          【詩】余白

          溢れる言葉のほんの一部や 数百ページの本の一文 大事なコトも どうでもいいコトほど 大切な、まだ見ぬアナタにいつか伝えたい それまでは、それぞれの旅をしていよう 私たちは大丈夫、だと 余白が語る

          【詩】余白

          【詩】め、で、る

          覚えていたいこと、愛でて生きたいと思う せめて忘れないうちに 忘れたいこと、愛でて居ようと思う まだ覚えているうちは 暮らしの中、突然の隙間風 つい笑っちゃうような、芽が出る その日まではせめて

          【詩】め、で、る

          旅立ち

          2年ほど前から、行き場のない詩をメモに残していた ふと読み返すと、ハッとさせられたりして メモが墓場なら、noteは旅立ち かわいい子には旅をさせよってね