ちょっと思い馳せただけ

今僕は大学4年生の延長線である。
去年卒業論文が認められず半年卒業が延びてしまい今に至る
浪人もしているので、同い年の友達は社会人2年目だ
僕は教員を目指している
そのための大学に所属している
採用試験が7月末にある
つまり採用試験と卒論の提出時期が被ってダブルパンチだ
高校の部活最後の試合と大学受験が重なっているようなもんだ
自分のせいだが改めてしんどい


ふと、同じように辛かったころ起きた高校での黒歴史を思い出した。


僕が通っていた高校は、お世辞でも頭のいい学校とは言えず
毎年定員割れが起き、学年が上がるごとに成績不振でクラスメイトが何人かが退学になるような学校だった
受験期では大半の成績上位者は指定校推薦を手に入れ
センター試験を受ける頃には、いわゆる受験をする予定の人たちはもうほとんどいなくなっている
僕は国公立を目指していることもあり
クラスで唯一受験勉強を最初から最後までしていた
受験は団体戦なんて嘘だ
受験を9月に終えて勉強をせずにすんだ人たちに、受験を頑張っている人の気持ちは分からない


受験は最初から最後まで個人戦だった


そんな真っ只中に行われた文化祭で
よく遊ぶ友達がバンドで有志発表に出場した
そしてそのバンドで演奏された
SHISHAMOの「明日も」で大号泣した

受験が辛く誰にも理解されない環境の中
それでも自分のために頑張らなきゃいけない状況で
当時付き合っていた彼女と連絡があまり取れず
別れる直前だったこともあり
気持ちが溢れてしまった

文化祭の半分くらいずっと泣いていた気がする
文化祭の終盤で彼女に校舎の隅で慰めてもらっていたところを校長先生に見られて気まずかったことを覚えている
今でもなんであんなに泣いたのか分からず恥ずかしくなる

今のこのモラトリアム期間も少し状況が近しく感じる
また偶然にも、その元カノとSNSで話すことがあり会話が続いているため
余計その当時を思いだす
彼女は留学と休学で卒業が延び、卒業が来年の3月らしい
ものすごい偶然だ
絶賛就活中で頑張っているらしい


ちょっと思い出しただけだ


映画じゃないし
きっとここから何かはじまるわけでもない
それでも恥ずかしくも懐かしいその思い出が今の自分を立たせてくれている気がする
そんなこともあったね。っていつかお酒を飲みながら話せるかもしれない未来があるだけで
頑張ろうと思える


僕は大人になりたくないと思っていた
子どもの気持ちが分からない大人になりたくないとずっと思っていた
そしたら大人になれなかった

子ども時代に思い馳せただけなのに

でもそんな今の期間を最高に楽しんでいる

高校の知り合いが今の自分を見たらどんなふうに思うだろうか

どんなふうに思われてもいい心構えだけはしておこう

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