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【無料記事】内川プロの不振をデータで分析してみた【Mリーグ23-24】

※データは2024/3/29終了時点のものです。

MリーグKADOKAWAサクラナイツ所属の内川幸太郎プロ。
Mリーグ23-24レギュラーシーズンでは、個人ポイントマイナス204.8ポイント(個人36人中31位)と苦戦を強いられました。

本記事では、独自に集計したリーチ指標データから、内川プロの不振の要因を探ってみたいと思います。




1:基本データは他選手と変わらない

まずは調整打点効率と個人ポイントの相関図を見てみます。

調整打点効率とは、Mリーグ23-24レギュラーシーズンで残した
 和了率×平均打点 ー 放銃率×平均放銃点
で算出した値です。
リーチしていようが副露していようが面前ダマテンしていようが、アガリはアガリ、放銃は放銃。シンプルな指標です。

算出用データ引用元:Mリーグ成績速報さん


内川プロの調整打点効率は683。Mリーグ36人の基礎データから算出される回帰式に代入すると約マイナス10ポイントとなり、マイナス200ポイントを超えるような麻雀内容(和了率,平均打点,放銃率,平均放銃点)ではないことが分かります。


2:リーチ内容を分析してみる

次に、独自で収集したデータを基に、リーチ指標レーダーチャートを見てみます。
レーダーチャートの各項目の説明については、以下の記事を参照願います。


リーチ指標データ(全体)

左側のリーチ内容チャートから、大きく3つの傾向が読み取れます。
①リーチ多面率68.97%。これは、全リーチのうち、
待ち牌の種類が2種類以上(カンチャン/ペンチャン/単騎 以外)の割合
です。リーグ平均値をかなり下回っています。
②リーチ良型率43.1%。これは、全リーチのうち、
待ちの残り枚数見た目が6枚以上の割合
です。こちらもリーグ平均値をかなり下回っています。残り枚数見た目平均5.09枚はリーグワースト4位、残り枚数実際平均2.52枚はリーグワースト4位です。
➂リーチ被追っかけ率25.86%
4回に1回は追いかけリーチを受けていることになります。

以上の3点から、リーチ局収支詳細(右側チャート)は厳しい数値が並んでいます。リーチ放銃率17.24%はリーグワースト4位、残り枚数の少ないめくり合いを強いられていたようです。


3:さらに愚形リーチに絞って分析してみる

さらに、愚形(カンチャン/ペンチャン/単騎)リーチに絞ったチャートも分析してみます。上記で挙げた苦戦傾向がより顕著に表れていました。

リーチ指標データ(愚形リーチ)

全リーチ58回中愚形リーチは18回(全リーチの31%)。残り枚数見た目平均は3.5枚、愚形リーチの残り枚数は最大でも4枚なので、アガリ目の薄いリーチをかけている感覚はおそらくなかったと推測します。
しかし実際は愚形リーチ18回のうち半数以上の10回の追いかけリーチに対して、自分の残り枚数平均1.5枚でのめくり合い・・・
結果として、リーチアガリはわずか3回(最後のアガリはGAME#64、去年の11月)リーチをかけている局なのに局収支平均は断トツのマイナスを記録(-2,650点)。
愚形リーチ局収支プラス率ランキングを見てみると、

愚形リーチ局収支プラス率ランキング

なんと断トツのリーグワースト。

4:結論

今期の内川プロは、
「愚形リーチの隙を突かれたシーズン」
だったのではないか、と推測します。




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