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痛み止めが逆効果!?

最近海外の論文を読み漁っていると面白い内容がありました。
それが【痛み止めで逆に痛みが増すかもしれない。】というものです。

これはコロラド大学の実験で、神経に傷をつけたマウスに、オピオイド系の鎮痛剤を使ってみたそうです。
すると鎮痛薬を使ったマウスは痛みが完全に消えるまで8週間かかったのに対して鎮痛剤を使わなかったマウスは4週間で完全に傷が回復したそうです。
実際には2倍の差が出たという結果になりました。

なぜこういった事が起こるのかと言うと、簡単に言えば脳に炎症が起きてしまうからです。
鎮痛薬で痛みが治まっても脳の免疫システムが、体内に入ってきた薬の成分を「敵だ」とご認識してしまうのです。

すると脳の免疫系が炎症成分をだして逆に鎮痛薬を攻撃してしまいます。
結果として一時的に良くなった神経に再び炎症が起きてしまい痛みが長続きしてしまう流れになります。

こういった仕組みはフードアレルギーの反応とよく似ています。
研究者いわく、鎮痛薬を使っている人にとって、このデータは非常に関係性が高く、痛みを止めるために薬を短期間使っただけでも、それが長期にわたって続く可能性があると言います。

近年になって鎮痛剤が身近な物になり、痛み止めを利用している人が急増しているが、これが慢性痛の流行に関係しているかもしれないと言います。

あくまでこれは動物実験ではありますが、人の痛みのシステムはマウスに似ており、人間でも同じ現象が起こる可能性が高いと言います。

日本で言うオピオイド系の鎮痛薬と言えば、コデイン(プロン薬)、アセトアミノフェン、レノール、セデス、オキシコドン、フェンタル、モルヒネ、などが有名です。
アセトアミノフェン、コデインなんかは市販薬でもメジャーです。

市販されているという事もあり、意外と多いのが痛み止めの依存症です。
痛みが止まる事で一時的に幸福感が生まれて、この快楽にはまってしまう人が多いです。

ではこの依存症から抜け出すために鎮痛薬の代わりになる物は他にあるのか?という疑問があると思います。
実はその代わりになるものが存在します。

それが「蜂蜜」です。

実際に蜂蜜で痛みが和らぐことを証明した実験があったのでご紹介します。
これはイラン・アラーク大学の実験研究で、激しい痛みがでている46名の女性を対象にしたものです。

まずは2つのグループに分かれました。

1つは大さじ一杯の蜂蜜を毎日飲む。
2つ目は500ミリグラムのメフェナム酸を飲む。
メフェナム酸はNSAIDs(非ステロイド系抗炎症剤)の一種で頭痛、歯痛、生理痛などの痛みにも処方されるものです。

実験期間は2か月を使い飲んでもらったグループに自分の痛みを採点してもらいました。

結果は鎮痛薬も蜂蜜も痛みの軽減は同じであるという結果がでていました。
なぜ蜂蜜が効くのかと言うと、プラスタグランジンという痛みの原因になる物質の生成を減らす働きがあるからです。

プラスタグランジンは体内の炎症によって作り出される物質で、痛みを増価させたり、発熱を起こす働きを持っています。

これが痛みを起こす原因になっており、メフェナム酸が効くのもプラスタグランジンに働きかけるからだと言われています。

僕が診させて頂いている患者さんにも蜂蜜を毎日摂取してもらうように伝えてから、10年以上飲まれていた鎮痛薬を飲まなくても済むようになった方もいらっしゃいます。

ですが急に薬を飲まなくなるのは不安だという方もいらっしゃると思うので、少しづつ薬の代わりに蜂蜜を摂取するように心がけ、理想は1日15グラムほど摂取出来ると効果が高いそうなので是非参考にしてみて下さい。

最後までお読み頂きありがとうございました!!

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