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骨無しは愚の骨頂!ガチ中華の真髄は骨と殻にあり

中国人女性と結婚してから食文化の違いで一番衝撃を受けた一言

「骨なしチキン? ○カなの?骨があるから美味しいんじゃん!」

そう、中国人は骨付き肉をやたらと好む傾向があります。妻曰く、鶏肉や豚肉の骨のまわりにこそ一番旨みが凝縮されているので、剥すなんてもったいないとのこと。

また、甲殻類の殻を徹底して剥かないことにも驚きました。日本では定番の中華料理に「エビチリ」がありますよね。中国語では「干烧虾仁(ガンシャオ シャァレン)」という料理名で、「虾仁」とは殻を剥いた状態のエビを指します。実はこの料理、本場中国ではあまり人気がありません。なぜならエビは殻を剥かない調理法の方がずっとポピュラーだからです。これも同様に殻にこそ旨みや栄養がつまってるという論理。

実際、夫婦で自炊したり(ガチ寄りの)中国料理店で骨付き・殻付き料理を食べるようになってから、その美味しさは実感しています。

今日はそんな骨付き・殻付きの食べたらやみつきになるガチ中華をいくつか紹介しましょう。

骨の髄までしゃぶりつくせ!鴨のクビ「鸭脖(ヤーボー)」

中国では鴨料理の種類が豊富で、鴨の首、鎖骨、舌など、ほぼ身体中の全部位を食べると言っても過言ではありません。中でも人気メニューとなっているのが鴨の首「鸭脖(ヤーボー)」。ご覧の通り、大部分は骨で付着しているほんのちょっとの肉を食べつつ、骨をチュウチュウ吸いながら食すという何ともまどろっこしい食べ物。ただ、これが酒のツマミに最高なんです!我が家では「周黑鸭大夫人」という鴨料理専門のお店の出前でよく鸭脖を注文しています。WeChatが使える方はチャット注文も可能です。

手掴みでむしゃむしゃザリガニパーティー!「麻辣小龙虾」


中国ではザリガニ料理も非常にポピュラーで、これも硬い殻を歯でむいて肉を食べてから同様にチュウチュウ旨みを吸い出す食べ方が一般的。麻辣(痺れて辛い味)が苦手な方は、蒜蓉小龙虾(ニンニク味ザリガニ)もあります。ビニールの手袋をしながら手掴みでムシャムシャチュウチュウやりましょう。ザリガニは池袋や錦糸町、西川口、横浜などに多い中国物産店で手に入り、ネット通販でも買えます。お好みの味付けをして炒めるだけで、とにかくお酒が進むのでおすすめです。ちなみに、炒めている最中に一度ビールでひたすと臭みが取れます。

黒酢が骨身に染みる「糖醋排骨(タンツーパイコー)」

中国南方の浙江省や江蘇省などで人気のスペアリブの甘酢煮的な料理。黒酢が効いていて最高の美味。こちらも骨に味が染みているので骨をチュウチュウすれば2倍美味しく食べられます。写真のものは自作ですが、若干煮詰めすぎてホロホロになっちゃいましたがそれでも美味しかったです。まずはフライパンで氷砂糖を熱して、溶けたら骨付きスペアリブを入れて焼き色がつくまで炒め、醤油(できれば中国の生抽、老抽2種類使いたい)、料理酒、八角を入れて煮詰めたら完成。カンタンです。

また、家庭で作るのはちょっと大変ですが、「酱大骨(ジャンダーグー)」というスペアリブの東北料理もめちゃくちゃ美味しいので、中華街やお近くの中国東北料理の店があれば、ぜひ注文してみてください。

余談ですが、中国ではリンゴも基本皮ごと食べます。
皆さんも今日から骨付き、殻付き、皮付きの食生活、始めてみませんか?


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