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11年ぶりの中国で激変してたこと

私が初めて中国に行ったのは2004年夏の北京短期研修。続いて2005年春から秋口にかけての北京留学→2006年春にかけての上海留学。その後、青島や台北に旅行したりして、最後に中国に行ったのは2012年の安徽省が最後でした。

あれから11年、中国人の妻の地元江蘇省への親戚挨拶周りで2023年8月末から9月上旬にかけて中国に滞在した際に感じた、中国の激変ポイントについて今日は紹介したいと思います。

キャッシュレス決済が当たり前に

日本でも電子マネーやクレジットカードなどを利用できる店舗が近年増えてはいますが、2022年時点で中国のキャッシュレス比率は83.0%に対して日本は36.0%と大きな開きがあります。

日本のキャッシュレス比率は経済産業省が算出した2022年の最新データによると36.0%(111兆円)です。韓国の93.6%、中国の83.0%、イギリスの63.9%(いずれも2020年の数値)と比べると日本のキャッシュレス化は遅れております。

https://www.ebisumart.com/blog/cashless/

2012年時点では上海であってもほとんどのお店で現金が主流でしたが、昨年時点では、店舗からタクシーから公共交通機関からすべてがQRコード決済で、メガIT企業のテンセントグループが運営するWeChat Pay( 微信支付)もしくはアリババグループのAlipay(支付宝)の二択でした。ちなみにクレジットカードも使えるところと使えないところで半々くらいでした。

驚くべきは、上海のような都市部に限らず、見渡す限り田園風景みたいな地方の市場の個人経営の店でもすべてQR決済を採用しているところです。地元のおじいちゃん、おばあちゃんもなんら戸惑う事なくスマホでピッ!とやっている光景は新鮮でした。やはり中国政府の投資や政策の旗振りはありつつも、DX化に染まるなら一気にやっちゃおう!という国民性も関係しているのでしょうか。

コロナ禍を経て4年ぶりに帰省した妻ですら、この変化には戸惑っており、私たち家族はみんな現金払いだったので、お釣りがないからとなりの店から小銭をもらって・・とか毎回めんごくさい事になり、最終的には家族で唯一QR 決済ができる妹に頼り切り・・という状況になってしまいました。

1泊2日の旅行とかなら現金のみで乗り切れるかもしれませんが、中長期的な滞在をされる方は相当面倒なことになるので、一度電子マネーの紐付けを検討された方が良いかもしれません。

電気自動車が当たり前に

2004〜6年に滞在していた頃の北京、上海では排気ガスがもうもうと立ち上がり、大気汚染極まる状況でしたが、その後2008年の北京夏季オリンピックや、2010年の上海万博に向けての政策でだいぶ大気汚染は軽減されていました。ただ、今回中国に行って驚いたのが、電気自動車(EV)の普及が思ったよりも急速に進んでいたことです。

政府の補助金も相当な金額になっているようで、日本で苦戦している充電ステーションの確保などのインフラ整備も進んでいるので、上海では感覚的に2台に1台はEVが走ってる印象でした。BYDなど国産のEVブランドの車もよく見かけました。

特に私は留学していた2005年前後に中国各地で風物詩となっていた人力の三輪車もほとんど見かず、電動三輪車に切り替わっていました。

また、原付バイクにも似た電動スクーターも普及していて、そこそこスピードが出るので気を抜くと轢かれそうで大変でした。

百貨店ガラガラ!通販生活が当たり前に

コロナ禍での大きな変化としては、中国でデリバリーやネットショッピングのビジネスモデルが急速に発展したこと。若者は服を買うのもネットが当たり前。ネットスーパーの利用者も増えています。

今回、上海や江蘇省などのショッピングモールや百貨店を色々回ったのですが、あまりにも客足が寂しい状況で、よくこの客数で持っているな・・というところがほとんどでした。デパ地下のアパレルショップなどは客が0という光景も何度も見ました。これも11年前と比べて大きな変化でしたね。

最近では「ニューリテール」というオンラインとオフラインを融合させた形式で展開しているスーパーも多くて、上海で会った知人に聞いたところ食べ物なんかは全部玄関に持ってきてもらえるから買い物なんかほぼ行かないとのことでした。「盒马鲜生」というネット+リアル店舗のニューリテール式スーパーや「美团」というデリバリーサービスが特に人気となっているそうです。

こんな感じで中国のインフラ発展を目の当たりにして、すっかり浦島太郎状態になってしまった私でしたが、現地の中国人の方々の雰囲気は相変わらず声が大きくて賑やか。10年前も20年前も変わらず・・どこかホッと安心している自分がいました。

また、昨年訪れた中国の詳しい滞在記はこちらのマガジンでも公開中ですので是非!



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