【Bookレビュー#6】考える技術・書く技術
お久しぶりです!今回は、「考える技術・書く技術」を紹介します!
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【第1章】なぜピラミッド構造なのか?
・読み手の立場に立つためにピラミッド構造にする
・メッセージの鉄則は、①どのレベルであっても、メッセージはその下位グループ郡を要約するものである、②各グループのメッセージは常に同じ種類ものもである、③論理構造的に順序づけられている
・トップダウンとボトムアップが存在している
話す前に要約を話すか、それとも話す内容があって、そこからグループ分けしていくか
・論理的な並べ方には演繹
の順序、時間の順序、構造の順序、比較の順序がある
【第2章】ピラミッドの内部構造はどうなっているのか?
・ピラミッド構造にする前に自分の考えを発見する必要がある
・発見プロセスをスピードアップする方法
3つの基礎構造によって自分の考えを明確にして、ピラミッド構造に取り掛かることができる。
①読み手の疑問に答える縦のQ&A方式:ピラミッドの一つひとつの箱に一つのメッセージを記入→なぜそうなのか?どのようにして?これ以上の質問をしないところまで質問を繰り返す
②横の演繹的または帰納的論理で一番下のラインで何を言うかを決める:演繹的論理は、1.最初に普遍的な状況を述べて、2. その後主部か述部について述べる、3. その2点から何が言えるかをまとめる。帰納的論理は、グループごとの論理は同じ内容で、同類の内容を表す
③ストーリー的導入部の構成:ビジネス文書は箇条書きよりも導入としてストーリー風に語った方が良い
【第3章】ピラミッド構造はどうやって作るのか?
○トップダウン型アプローチ
・ポイントとしては、主題で掲げた主張(「提案はよいアイデアである」の「よいアイデアである」)に対する、読み手の疑問(「それはよいアイデアなのか?」)
=主題に関する状況(「なぜ提案を行うまでになったのか?」の背景 ex:顧客が問題視している点があるなど )に対する、それに対してアプローチすることになった引き金(「その顧客の状況を踏まえ、よいアイデアか尋ねることになった」)
になることが重要
○ボトムアップ型アプローチ
・自分の主題(「〇〇は良いアイデアなのか?」の「〇〇」)、疑問(「〇〇は良いアイデアなのか?」の「良いアイデアなのか?」)がまとまっていない場合がある
・それを解決するには、
1 言いたいポイントをすべてリストアップする(解決策、問題点 )
2 ポイント同士にどんな関係があるかを考える
3 結論を導く
・ 初心者が気をつけること
1 トップダウン型からはじめる、2 導入部は状況(主題に対して読み手が納得できること)をスタートとする、 3 導入部はスキップしない、4 過去の出来事は導入部に書く、5 導入部は読みてが知っていることにする、6 演繹法よりも帰納法にする(演繹法で考えた論理を追うよりも、帰納法でグルーピングされていた法がわかりやすい)
【第4章】導入部はどう構成すればいいのか?
・複雑化が疑問の引き金になる
・ほとんどの文書が4つの疑問のどれかに答えることになる
1 しなければいけない仕事がある(状況)→そのシゴトの妨げになるようなことが起きた(複雑化:その次に起こった疑問へと繋がる事柄)→どうすればよいか?(疑問)
2 問題がある(状況)→解決方法を知っている(複雑化)→解決方法を実行するにはどうすればよいか?(疑問)
3 問題がある(状況)→解決方法が提案された(複雑化)→それは正しい解決方法か?(疑問)
4 行動をとった(状況)→その行動は効果がなかった(複雑化)→なぜ効果がなかったのか?(疑問)
・↑の疑問のバリエーションに加えて、それぞれの順序を変えることで、トーンを変えることができる(標準型、直接型、懸念型、積極型)
・ただ状況の部分からの逆転の文脈ではなく、その文脈が読み手に疑問を抱かせるような展開である日梅雨がある
・コンサルタントを起用するか決定するキーポイントはアプローチの考え方の部分
【第5章】演繹法と帰納法はどう違うのか?
・演繹法は、一般的な思考回路であるが、退屈な三段論法になるため、帰納法を心がけるべき。でないと、「私はこの結論をえっるのに大変な苦労をした。この苦労を分かってもらいたい」とでも言っているかのよう
・調査結果、結論、提案をグループ化するためには、帰納法と演繹法、不明推測法が必要。不明推測法は仮説を立ててその仮説を証明するのに必要な情報を求める時に使用する考え方
・演繹法は、調査結果→結論→提案となるが、これを帰納法にするのであれば、ワークシートを90度左に回転させ、グループ化する。違いは、なぜ変化が必要なのかその理由を述べたあとでどう対処すべきかを述べるほうが良いのか、それとも変化すべきことを先に述べてから理由を言うほうがいいのか
・演繹的理由付けが良い場合は、事前の説明なしに読み手が提案行動を理解することができない場合。この時にそれぞれのポイントに関する情報は最小限にしなければ、ロジックの明快さは失われる
・帰納法は、演繹法よりもはるかに難しい。創造的に考える力を身につけるためには、
① グループ化した考えを定義づける技術、② その中で不釣り合いなものを見極める技術
・ボトムアップで上位キーラインが導きだせるかを確認する
・帰納法では難しい場合でも、演繹法で導き出せる場合もある
・帰納法は主部か述部を一定にしてどちらかを変えている
【第6章】ロジックの順序に従う
・グループ化するには
①時間の順序、②全体を部分に分ける(構造の順序)、③類似のもので分類する
・①時間の順序:因果関係の間違いをしないように、提案・目的・結果などの性質ごとにグループ化する。因果関係の間違いをしないコツは、自分が実行している場面をイメージすること。また、読み手が読んだ時にどのような疑問を持つか
・②構造の順序:組織の活動を区分するとき、活動そのものによる分類、活動の場所による分類、特定の商品・市場・顧客向けなど活動の対象による分類がある。
・ビジネスマンがコスト、売上、価格、投資、投資収益を話題にする時は以下の図がある
出典:考える技術・書く技術
・③度合いの順序:程度の強いものを最初に並べる
【第7章】グループ内の考えを要約する
・文章で記述されている内容と、本当に伝えようとしていることを明らかにする
・行動の階層化については、コンサルタントは、「タスク」、「目的」、「利点」がある。これは、実際にはタスクを遂行し、次に目的を達成し、最後に利点を得るという行動の順序を前提にしている
・ほとんどのビジネス文書は、ポイントごとに分類するのみに留まる。さらに、それぞれのポイントが同じグループに属することの証明、共通特性の重要性を一般化することが必要
←考えを結びつける構造上の類似点を見出す、類似点の中に深い関連性を見出す、要約のポイント・レベルまで帰納的なジャンプをする
【第8章】問題を定義する
・導入部に使うS-C-Q(状況ー複雑化ー疑問)が一種の習性になってくる
○問題解決をする時の手法は、以下の通り
<問題を定義する>
①問題がありそうか? ②問題はどこにあるのか?
<分析を構造化する>
③問題はなぜ存在するのか?
<解決を発見する>
④問題に対し何ができるか?
⑤問題に対し何をすべきか?
○問題定義のフレームワーク
①今何が起きているのか?:状況=スタートポイント+懸念される出来事
②今の何が好ましくないのか? ex: 今年度における成長のかげり
③代わりに何を望んでいるのか? ex: 年率○%成長の継続
・問題は3重構造になることもある(望ましくない状況(②↑)からどのように望ましい状況(③↑)へ行こうするかを図示したとき)
○問題を配置する
・正しく問題を定義し、解決案を生み出す第一歩を踏み出すためには、4つの要素を特定する
①スタートポイント/オープニング
→真っ暗な劇場の客席。「昔々、ある会社がありました。その会社は・・・」というような感じで、組織図や、市場分布図、販売活動、流通システムが使用される
②懸念される出来事
→①の安定した状況を脅威にさらし、R1を引き起こす。外的引き金、内的引き金、新たな認識(変化が必要なことへの新たな認識または証拠)
③R1 (望ましくない結果)
→解決しようとしている問題、直面しそうな問題、手に入るかもしれない改善の機会
④R2 (望ましい結果)
→生み出したいもの。R1が改善の場合は、その改善結果のこと。具体的に数値など表現する。
○疑問を見出す
・読み手(顧客)が解決案を見出す過程のどの段階にいるかを明確にする(課題が分かっていないのか、解決策が分かっていないのか、解決策が分かっているが実行方法が分からない、実行したけれども上手くいかなかった等)
・例えば、「我々に問題はあるのだろうか?」という危惧に対して、S=新しい市場セグメントの出現とともに、大きな変化が起こりつつある、C=変化は業界内すべての既存企業にとって悪い前兆だと危惧している、Q=この危惧は現実のものとなるか?
・事例
出典:「考える技術・書く技術」p.193より筆者作成
【第9章】問題分析を構造化する
○調査にとりかかる前の作業が重要になる。データ収集作業の方法を考えて構造化し、論理的に首尾一貫した調査結果が得られるように工夫する必要がある。←そのために原因分析のフレームワークとロジック・ツリーをつくる
○データを収集する前に問題分析を構造化するには、
いくつかの仮説を設定する、誤った仮説を捨てる、仮説を証明する明確な結果が得られるまで実験を繰り返す、証明された仮説にもとづき望ましい行動を提案する
=なぜその問題が存在するのか、それを裏付けると思われる理由を仮説的に考える
○診断フレームワーク
・問題分野で実際に何が起こっているのかをイメージ化するのに役立つ
方法としては、
①図式化する:第6章のグループ化の手法に基づいてフローチャート図のような形で、フレームワークを作る ex: 業務の構造の図式化、業界構造の図式化
②因果関係をたどる:企業の財務構造(売上はどこから得ているのか、費用はどこから発生しているのか)、タスクの構造(事業遂行、目標達成に必要なタスクを並べる)、活動の構造(望ましくない結果を引き起こす活動をたどっていく)
③ありうべき原因を分類する:原因を類似性で分類する(売上低下が準固定要因か変動要因によって生じるか)。コツはMECE分類を作る、選択肢で分類する(効果のない販売サポートが、「小売店で効果がない」、「本部で効果がない」という2つの選択肢をツリー形にする)
・診断フレームワークを通して
R1を生み出す現在のシステムはどのようなものか?
R1を生み出している現在のシステムはどのようなものでなければならなかったか?
望ましいR2を生み出すためのシステムとはどのようなものであるべきか?
を判定実験として機能させられる
・デシジョンツリーやPERTなどのアクションの必要性をまとめたものとは異なる
○フレームワークを利用する
・どの場面でどの規模でフレームワークを用いるかは場合による。例えばデータ収集が必要であることが前提なのであれば、データにまつわるフローチャートを作成する→それぞれの項目について仮説を立て、それぞれに対してYes/Noで答えるためには何を知ればいいか?を自問する
・診断フレームワークで最もクリティカルな部分を抜き出し、ロジック・ツリーで整理することもできる
・ただ顧客に質問し、課題リストを作り、仮説を設定するだけでは不十分。なぜなら、その過程の前提として、「自分が聞いた情報のなかにこそ問題が存在している」という仮説が設定されてしまっている。作業する目的は、課題を掘り下げることにあるにも関わらず、意味がなくなってしまう。そうではなく、主たる課題と副次的な課題という観点で考えるのが良い
・問題提議、診断フレームワーク、ロジック・ツリーは、問題解決の作業上の機能、レポート時に考えを構造化する機能がある
【第10章】文書構成にピラミッドを反映させる
・下位のポイントは、上位のポイントから派生する疑問に答えなければならない
・ポイントは、演繹法、帰納法論理展開に沿うようにする。演繹法には4つを超えるポイントはなく、帰納法では5つ以上は不要。グループ化がされているか?
・話題にしやすいように、数字インデックスを使うのが良い
・アントニー・ジェイの著書「効果的なプレゼンテーション」がおすすめ
・数字インデックスは、1.1.1.1...という形式ではなく、I. 1. a. i.の法が良い
・もし文書が短い場合は右寄せするのも一つ
【第11章】文章表現にピラミッドを反映させる
・イメージから言葉にすることが重要
【追補A】構造なき状況下での問題解決
○不明推測法
・これまでに構造がない場合(現象として観測されている)に適用する。
・演繹法は、ルール→ケース→結果(価格を高くすれば売上は低下する→価格を高く設定した→それゆえに売上は低下するだろう)、帰納法は、ケース→結果→ルール(価格を高くした→売上が低下した→売上が低下した理由はおそらく価格が高すぎたためであろう)、不明推測法は、結果→ルール→ケース(売上が低下した→売上が低下する理由の一つは価格が高すぎるから→実際に価格が高すぎるかどうかチェックしてみよう)
📚本を読んで・・・
問題定義、意思決定の可視化など、すべてのフェーズにおいて、ロジックツリーに基づいている必要がある。ロジックツリーに何を含めるか(財務情報や、プロセスなど)は、適宜見極める必要がある。ビジネス文書において、ストーリー展開のパターンに展開していく必要がある。
では。
Jas🌺
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