人々は4年前と何も変わっていない。
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先日,さーっと流し見しただけだった東京iCDCによるアンケート結果を、改めて眺めてみた。
いろいろ気になるところはあるが、最も問題に感じたのは第3回にあった下の結果だろう。
「あまりあてはまらない」=「やむを得ない場合もある」ということだろう。
コロナ対策禍での人々の振る舞いを振り返ると、恐怖が大々的に喧伝されたとき「わからない」「あまりあてはまらない」とした人の多くが「あてはまる」に移行することは容易に想像できる。
なので、数々の制限について警戒している人間は「あてはまらない」とはっきりと答えた人間だけ、と思われる。
そういう感覚で眺めると、iCDCのまとめとは全く違うものが見えてくる。
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・「高齢者の感染拡大を防ぐためなら、子供や若者の活動は制限されるのは仕方がない」に「あてはまらない」と答えたのはわずかに13%。
・「感染拡大を防ぐためなら、経済活動を抑えるのはしかたがない」に明確に「あてはまらない」と答えたのはわずかに約14%。
つまり、8割以上の人々が、若年者の機会を奪うことや、他者に経済的困窮や失職による将来不安を与えたことは「やむを得ない」と考えている、ようだ。自分の視界に入らない人々がどうなろうと知ったことではないのだろう。
なお、iCDCは「感染拡大防止と、経済、教育、家族・親族とのふれあいなどの社会・生活上の活動とのバランスについては様々な考え方があります。」と無難にまとめている。
さらに忌々しきことには、
・「パンデミックの初期に感染者や医療従事者に対する偏見や差別が生じるのはしかたがない」に明確に「あてはまらない」と答えたのは、45%である、ということ。
これはつまり、残りの55%は程度の差があれ、差別が発生することは「受容すべき」か「やむを得ない場合もある」と考えている、ということだ。
なお、iCDCは「あてはまる」「ややあてはまる」の合計が22.9%であることを根拠に「ほとんどのかたが、差別・偏見はあってはならないと考えていることが分かりました。」とまとめているが、言い方を変えると約1/4の人間が「差別は受容すべき」と答えている、とも言える。
これはかなりやばい状況ではないか?
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なお、第一回に記載されていたが、回答者の属性は偏っていないようだ。特に高齢者が多い、医療関係者が多い、というわけでもない。
つまり、この結果から読み取るべきは、
「振り返りと反省を行っていないのは、専門家世間だけでない」こと、
そして「このままでは、大衆はまた同じことを繰り返す」ということだろう。
それにしても、何かと「人権、人権!!」と意味の良く分からない翻訳語が喧伝される世の中で、この結果とはな。ブラックジョークとしても笑えんわ・・・
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