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vol.8 ひとりひとり違うアウトプット③

わくわくするものづくりワークショップの企画を立てていく上で大事にしている5つのルール、ひとつめ「ひとりひとり違うアウトプット」について続きです。

1. ひとりひとり違うアウトプット
2. 完成しない
3. 誰かのために
4. 可能性を広げるテクノロジー
5. 参加者が主役、でもその周りの人まで含めてワークショップ

前回は「愛着: 好きであり続けるものをつくる」についてでした。最後は「フィードバック」です。

皆さんは普段ものづくりをしますか?料理でも、仕事の資料でもなんでもいいです。自分が自信を持って愛着を持ってつくったその「作品」が今その瞬間に誰の手にも渡らず存在が消えてしまったらどう思うでしょうか?

実際にそんなことはありえないと思うのですが、きっと何かしらの喪失感があると思います。

人間関係も「『好き』の反対は『嫌い』ではなく『無関心』である」とはよく言ったものですが、自分から生み出したものには(潜在的・顕在的共に)何かしらのフィードバックを求めているものです。

ものづくりは文字通り「ものをつくる」プロセスがフィーチャされがちですが、実際にはつくっては客観的に見たりフィードバックを受けてさらにつくるというサイクルを回すことが本当の楽しさだったりします。人によっては「人に見せるためにつくってないよ!」という場合もあるのですが、必ずしも他人である必要はありません。アウトプットしたものをもう一人の自分が見るのでもいいんです。自分の作品にフィードバックすることでちょっと昔の自分と今現在の自分の違いを認識し、多様性を感じるのもいいでしょう。

ワークショップを企画する上でものをつくる時間と同じくらい自分の作品を客観的に見ることのできる時間をつくります。その点ではゲームを題材にしたワークショップはわくわくの側面でも、フィードバックの側面でも非常に扱いやすいテーマです。なぜなら

「自分や他の人に遊んでもらう」

という体験が自然体なフィードバックや客観視を促すためです。

他にはペアワークをしてみたりなどありますが、お子さんの自然体が重要なので、「楽しめるフィードバックの時間」をぜひ検討してみて欲しいです。

ワークショップを初めて企画するとどうしても時間の制約からうまくフィードバックの時間を取ることが検討から抜け落ちてしまったりするのですが、ひとりひとりが自分のアウトプットから何かを得るために、ぜひ5分でもフィードバックの時間を意識して家に帰っても笑顔になってくれる素敵な体験を考えていきましょう。

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