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アートとは縁遠い普通の文学部生でもクリエイティブにお客さまの課題を解決できる話【後編】

こんにちは!慶應義塾大学3年の岩﨑です!
今回は二本立てでお送りしている「アートのポテンシャル皆無な私が、クリエイティブな提案をできるようになるまでの話」の後編となります!ぜひ最後までお付き合いください!

具体的な業務内容について、散々話を引っ張り未だ出番がないですが、いい加減この記事内でお話するので、どうか目を通していただければ…!と思います!

前編では、平凡な文学部3年女子の未知なる挑戦の前日譚をお話しました。今回は未知なる冒険の旅の全容について詳しくお話ししましょう!
前編をまだお読みで無い方はまずはこちらをお読みください!


編集への思い込み

アート系に関する自分のステータスの低さから、アート/デザイン/グラフィック…と勝手な妄想3連発で編集という仕事に恐れ慄いていた私ですが、編集のプロとして動いている社員さん、もとい現在の私の師匠のもとで様々な経験を積ませていただきました。

それから数日後、ついに「クリエイティブな提案」の力が試される案件に関わらせていただくことになるのです。

その案件は、某交通業界大手のお客さまが発行する社内報の、特集企画を組み編集させていただくというもの。

特集企画は、二十数ページある社内報の見開き数ページ分。
経緯を軽く説明すると、お客さんが事業をしているエリアで新しく施設がオープンすることが決まり、そのプロデュースに一部関わっていました。
なので、社内報の企画として中でも特集として大々的に組まれることになりました。
その施設の紹介企画を任せていただくことになったのです。

ただ、私が経験を積んできたのはあくまで編集の領域。
とにかくどんな風に施設を紹介すればいいのか、どういった形にすればいいのかに意識を集中させ、アウトプットをすすめていきました。

しかし、ここで問題が発生します。
なんと、お客さんと社員さんの間で企画として組み込もう!と決めた段階では企画があまり固まっておらず、そもそも何を載せるのか定かでなかったのです!

掲載する情報が不確定なケースは、編集を経験させていただき始めてからはほとんど遭遇したことがなかったので、編集する以前に企画の内容について詰める必要がありました。
完成誌面のイメージが全然決まってないとは困ったな…企画の目的とかどうやって考えればいいんだ…掲載する情報は自分で調べて探してこなくてはいけないのか…大変だ…

編集経験初期の私は、編集=雑誌作るなど安易なイメージにとらわれ、いきなり難題にぶつかったような気持ちになり、ネガティブモードに陥ってしまいました。

A3の枠に留まらない

突如、壁にぶつかった気分になった私ですが、この「企画の目的を考える」「掲載内容を自分で考える」という工程こそが編集の鍵となるのです。

前編でもお話しましたが、編集では、「企画の目的を考える」「掲載内容を自分で考える」という工程にどれだけ力をいれられるかが企画を成功させる鍵を握っています。
お客さんがJBAに持ち込んでくださる「伝えたい!」を、

なぜ伝えたいのか(目的)
どういった経緯で伝えたい!になったのか(背景)
なぜ伝える必要があるのか(課題)
伝えた先で相手にどう思ってほしいのか(期待効果)

といった4つの要素に分解し、企画の解像度を上げてゆくのです。
そして最後に、どういった媒体で伝えるのが適切なのか(手段)を考え、伝わる形に落とし込んでいきます。

お気づきになりましたか?
初期の私は紙の上でのことばかりを気にかけていましたが、編集の真意はそこにありません。

初期の私が編集に対してイメージしていたこと・懸念していたことは、企画主旨を固め手段を決定した後に、検討すべき内容だったのです。
紙の上でのことにばかり意識が向いていた私の視野が、いかに狭かったのかを思い知らされました。

編集は調理

編集は料理に似ています。
カレーを例に考えてみると、作り方を考える前に、まずはどんな材料を使うのかを吟味して決める必要があります。
材料をどのような順番で入れれば、カレーが出来上がるのか?
食べた相手に美味しいと思ってもらうには、どう工夫をすればいいのか?
そもそも、カレーを作るに至った理由はなんなのか?もし、風邪をひいている人を元気にしたいという理由でカレーを作ることにしたなら、食欲が低下している人にはおかゆの方が喜ばれるかもしれません。
その場合、たとえカレーがあと一歩のところで完成する場合であっても、おかゆ作りに切り替えるよう提案すべきでしょう。

編集で考えることも同じです。
手段を先行して考えるのではなく、どういう目的で社内報に掲載するのか、企画主旨の段階から丁寧に検討しなければ、なにも始まりません。
そして、どのような材料、すなわち情報が必要なのか?
それらの情報はどのように展開するのが適切なのか?
読んだ相手にどう思ってもらいたいのか?
それも企画目的を達成するか否かという判断軸を置きながら、自らで思考していく必要があります。

Let’s cooking!

前の段落では編集は調理という話をしましたね。この段落で最初に例に出した特集企画の案件を、どのように企画から考え、進めていったのか、順を追って解説したいと思います!

企画内容を詰める段階から動き出すこととなった特集の企画編集ですが、
いざ、編集するとして初めにどんなことから始めるのか?

まず考えるのは、なぜプロデュースしている施設を取り上げたいのか?ということです。
その企画がお客さんの社内報で扱われる意味や、なぜこの時期・タイミングにその企画を社内報で取り扱う理由を追求していくと、施設のあるエリアで営業していることによるお客さんの企業価値を向上させたいという目的に辿り着きます。

次に、編集するにあたってどういう情報が必要なのか?
施設内部の紹介はもちろん、エリアとの関係性の情報も必要ですよね。

そして、社内報を読んだ読者、その企画を目にした読者にどう思ってもらいたいのか?
読むのは一般の人ではなく、本社や現場で動く社員さんです。営業エリア内で施設をプロデュースしたみたいに、社員さんたちが新しく何かを始める時の着想になってほしい、ヒントを得られる企画にしたい。

そう考えれば、プロデュースを担当した営業エリアに関係する社員さんが、その施設に関してどう歩んできたのか、どんな苦労があったのか、そういった情報があったら他に社員さんへの気づきとなりますよね。

では、考え出した情報を社内報の誌面の中でどのような展開にすれば、目的を達成した企画になるのか?
いきなりプロデュースを担当した社員さんが話しては、状況がわからないですよね。まずは施設の全貌を紹介して概要を掴まないといけません。

このような具合で進めていくのが、真の意味での編集になります。
この段階を固めて初めて、次の段階としてページのレイアウトやデザインといった見せ方・見え方の部分を考え始めるのです。

お客さまの「プロデュースした施設の紹介」という「伝えたい!」に対して、「こんな情報があればいい」「こういう展開にした方がわかりやすい」と「伝わる形」にしていく工程であることが編集であり、デザインなどのビジュアルイメージを下支えするクリエイティブな発想が求められるのです。

アートセンスのある美大生ではないけれど

今回は編集に対する考え方の転機となった案件を取り上げながらお話してきましたが、いかがだったでしょうか?

この企画は、自ら意義目的を詰めて編集した初めての案件であ、当初はプレッシャーに押しつぶさそうになりましたが、編集のプロとしての第一歩となった非常に思い入れのある企画になりました。

そして掲載状況にも変化がありました!
全4ページ(見開き2ページ)だった企画は2ページ増量していただけることとなり、担当者の方から好評の声がいただけたことも間接的に耳にしました。

美術に縁がなく専門知識もない一介の文学部生に、クリエイティブな提案ができるだろうか…?クリエイティブという言葉のイメージに引っ張られて、気後れしていた私ですが、今回ご紹介した案件はJBAで関わらせていただいた業務の中で一番に愛着のあるお仕事となりました。

クリエイティブで解決できる!

最後にもう一度お伝えいたしますが、JBAはただクリエイティブをするのではありません。
コンサルティング×クリエイティブです。

ビジネスの課題をクリエイティブの力で解決しようというスタンスで日々動いています。

アートや芸術といったことにはあまり縁のなかった私が、編集・クリエイティブというフィールドに活路を見出せたのは、お客さまの課題を解決するためになにができるのかをとことん考え抜いたからなのではないかと思います。

自分はクリエイティブとか難しいからビジネスから攻めたいな、
なんて考えている方にこそ、編集を経て価値観と考え方を一変させてほしいなと思います!

最後までお読みくださり、ありがとうございました!

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