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524 求人倍率6倍におけるWeb制作会社の心構え。(稲田)2024/4/4

2024年卒の求人倍率が1.71倍と言われてそんなものかと思いがちですが、これって数字のマジックなんですよね。従業員規模、業種で見ると求人倍率は跳ね上がります。こちらのグラフをご覧ください。

従業員規模別 求人倍率の推移
業種別 求人倍率の推移
  • 従業員が300人未満 6.19倍

  • 建設業 13.74倍

いやいや。地方の中小企業なんてほぼ300人未満だし。こんなのもう無理ゲーですぞ。

6人に内定を出しても5人に辞退される

地方中小企業の場合、ほとんどが従業員300人以下が該当します。求人倍率6.19倍とは「6人に内定を出しても5人に辞退される」という数字です。 つまり、1人に入社してもらうためには6人に内定を出さねばならず、6人に内定を出すためには少なくとも18人には入社試験を受けてもらわなければならず(3人に1人の内定の場合)、18人に入社試験を受けてもらうためには54人にエントリーしてもらわなければなりません(3人に1人が入社試験を受けてくれる場合)。これ、たった1人に入社してもらうための母集団です。5人取りたいのならこの5倍なので270人にエントリーしてもらう必要があります。5人を採用するためにです。

はっきりいって無理ゲー

はっきりいって無理ゲーです。特に建築業界は目も当てられません。採用担当者が1人や2人しかいない小規模な企業ではいま行われているゲームに参加すらできていないのが現状だと思われます。「エントリーで母集団を作ってふるいにかけていく」という手法ではおそらくもう無理だと思われます。中小企業ほどたぶん「一本釣り」ができる方法論を企業各社が模索していくしかありません。だからこそ経営者が採用活動のフロントに出るべきと思っています。なかなか理解されませんが。

エディトリアルエージェンシー・WORDSの竹村俊助さんのインタビュー記事では「経営者が採用活動のフロントに出るべき」ということが別の角度からも語られています。よかったらご覧ください。

Web制作会社の心構え

というような現状を把握することはWeb制作会社が採用サイトを作る際に頭の片隅に入れておいた方がよいだろうなと思っています。サイトの方針や設計に大きく関わるので。少なくとも採用サイトをきれいに見やすくしたとて効果が期待できる状況ではなくなってしまいました。採用サイトは絶対に必要だけど具体的な成果につなげるのが本当に難しい。Webサイト以外との強固な連携が絶対に必要になるし。Web制作会社にとって採用サイトは今すごく難しいジャンルだと思っています。

前述のグラフはこちらから引用しました。
大卒求人倍率調査(2024年卒)|リクルートワークス研究所


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