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2023年度、eスポーツはこうなる

松本です。noteを再度開始することにしました。

私だけだとすぐ止まってしまうので、今回は複数名で連載することにしました。好評ならもっと多くのメンバーにも書いてもらって、JCGやeスポーツのことをもっと知ってもらいたいと考えています。

4月に入ってしまったので、日本らしく年度にします。ここから1年間、2023年度eスポーツで何が起きてどうなるか、を考えてみました。

2023年度もEVO Japan、Dream Hackなど海外イベントも日本に進出し、Valorantやポケモンなどの世界大会も日本開催が発表されるなど、非常にポジティブな動きが見えています。

また、海外ではサウジアラビア(Savvy Gaming Group)が本格的に参入。

ESL Faceit Groupを1200億円で買収
アジア最大のeスポーツオーガナイザー「VSPO」へ360億円出資
賞金総額50億円超のeスポーツ大会『Game8』が開催

と怒涛の攻勢を行い、時代が変わるような出来事が多々起きています。

参考までに、Esports Insiderが2023年の傾向予測の記事を掲載していました。
https://esportsinsider.com/2023/01/esports-industry-predicts-2023

eスポーツチームは景気後退による経営体質の変化や統廃合、経営戦略の見直しなど継続的成長に向けた取り組みが行われるだろうと予測していました。JCGのようなeスポーツオーガナイザーは「Beyond esports」をキーワードに、よりマーケティングやゲームに留まらない世界に広げることを目指していました。Savvyだけは「eスポーツはF1やサッカーのようになる」と、とても頼もしい発言が出ています。ちなみにこのインタビューは1月1日の記事で、Savvyの一連の発表前だったため、改めてその意図がくみ取れます。

"There’s room to improve live experiences and how esports are broadcast. Enough to eventually bring them up to the same level of popularity as Formula 1 or football (soccer)." (Brian Ward, CEO, Savvy Games Group)

ESPORTS INSIDER, Looking ahead: The esports industry predicts 2023


そんな中で私の考える、2023年度のeスポーツ界の予想です

  1. より高いレベルでのグローバル化

  2. メタバースによるeスポーツの進化

  3. 日本ゲーム界 第三次eスポーツブーム


①より高いレベルでのグローバル化

まさにSavvy CEOのWard氏が書いている通り、エンターテイメントとしてeスポーツがより発展していきます。2023年度時点でF1やサッカーレベルに到達はしませんが、今年はより大きな放映権ビジネスが成立し始めると考えています。

一番の理由はアフターコロナでオフラインの価値が上がり、相対的にコンテンツを視聴することに対する価値が上がっていくからです。特に海外では2022年からこの傾向が出ていますが、景気低迷と被ってしまい控え目だっただけで2023年は成長すると予想します。


②メタバースによるeスポーツの進化

「Unreal Editor for Fortnite」(UEFN)の発表

これは、2014年 GDCで発表された、CSGOがV字回復を遂げた要因となった「武器スキン制作システム」を思い出します。

PCゲームには昔から「MOD」が人気要素でありましたが、~2000年代は統制の取れない仕組みでもありました。2010年代からMODのサポートをゲームパブリッシャーが公式に行うゲームが急増し人気要素の一つになっていますが、あくまでゲーム内の仕組みに沿ってゲーム内の要素をゲーム内で作る、に留まっていました。

これが今回のUEFNでは「ゲームに無い要素を外部ツールを使って作る」という画期的な要素が追加されました。これは強烈なインパクトであり、その後どうやって反映・統制を取っていくのか(=ユーザー体験品質を維持していくのか)に興味が尽きません。ただ間違いなく、この超ビッグタイトルでの取り組みは数年で他でも取り入れられていくでしょう。

ゲーム業界のインパクトをeスポーツが受けないわけがありません。これがeスポーツに応用されていくことで、例えばPUBGでレースゲームが行われたり。多くの遊び方が、過去に無い自由度で生まれていきます。これこそがメタバースとeスポーツの融合、と私は考えています。ただ、2023年度でここまで行くかは際どいかもしれません。


③日本ゲーム界eスポーツゲームブーム

これは期待の方が大きいのですが…
過去、何度か日本のゲームパブリッシャーが集中してeスポーツゲームをリリースしていた時期がありました。FPS/TPSだったりMOBAだったりDCGだったりしていましたが、グローバルでの覇権ゲームとしては少数に留まっていました。

しかしながら、今やプロチームの価値や宣伝拡散力は非常に高まり、ゲームのプロモーションにもインフルエンサーに比類するほど多く活用されるようになってきました。そういったシーンを背景に、よりメジャーなeスポーツゲームが日本から生まれ、世界覇権を目指すゲームが複数発売されるでしょう。その一番手が『ストリートファイター6』ですし、今年度は今後もそういった世界をターゲットにしたeスポーツゲームの発表が続いていくと考えています。


ちょっと長くなってしまったのでここまで…。
リサーチ不足な点も多く、私も勉強したいので
反論・疑問いつでもどうぞ。
ぜひFacebookからでもご連絡下さい。

松本順一


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